サブスクリプションビジネスにおいて知っておくべきCRM分析の代表的な手法

サブスクリプションビジネスにおいて知っておくべきCRM分析の5つの代表的な手法

従来までのビジネスでは、商品やサービスを購入する際、商品やサービスそのものに対する対価を支払っていたのですが、サブスクリプションビジネスでは商品やサービスを「一定期間利用する利用料」を支払うというビジネスモデルです。

現代の消費者は、モノの所有を重視しているのではなく、利用を求めている傾向にありますので、どの業界においてもこのサブスクリプションの需要が高まってきており、今後もさらにサブスクリプションビジネスが増加することが予想されているのです。

企業としても、この需要を逃すことはできないため、大手企業をはじめ、続々とサブスクリプションの導入が始まっています。

サブスクリプションビジネスを行う上で課題になることと言えば、顧客満足度と集客力でしょう。

ですが実際にはせっかく収集した顧客情報を活用するどころか、企業内で共有すらできていない場合が多いことも現状です。

そんな時に役に立つものが「CRM」であり、CRMを分析することで、より企業価値を高めることができるのです。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスにおいて知っておくべきCRM分析の代表的な5つの手法についてお話させていただきたいと思います。
サブスクリプションビジネスを成功させたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

CRM分析の代表的な5つの手法

RFM分析

RFM分析の「RFM」とは、直近の購入日を表すRecency」、そして購入頻度を表すFrequency」、購入金額を表すMonetary」、以上の要素の頭文字を取った言葉であり、顧客をグルーピングする手法のことを言います。

それぞれ3つの各要素によって、顧客をスコア付けし、優良顧客と優良顧客出でない顧客に分けていきます。

そして、RecencyとFrequencyの二次元の分析、そしてRecencyとFrequency、Monetaryの三次元で分析していきます。

たとえば、RecencyとFrequencyのスコアが高い場合は、企業の商品やサービスを頻繁に利用するリピーターであることが分かりますし、Recencyが低くFrequencyが高い場合は、以前のリピーターが離れていっていることが分かります。

さらにMonetaryを加えて分析し、RecencyとFrequency、Monetaryすべてが高い場合は、企業のファンであることが分かるでしょう。

デシル分析

デシル分析は、一定期間の購入金額によって顧客をグルーピングするシンプルな手法です。

デシルという言葉はラテン語で10分の1を意味する言葉です。

購入金額が多い順番に顧客を並べ、それを10のグループに分けると、1000÷10=100人ずつがグループに分けられますので、最終デシルが1~10ごとの購入人額の合計を求め、そしてそれが全体売上の何パーセントを占めているかをだしていきます。

デシル分析を行うことで、どのグループがどれほど売上に貢献しているのか、ということを細かく分析することができます。

分析そのものは非常にシンプルであるものの、結果からどのユーザー層へどのようにアプローチするか、ということが重要になります。

セグメンテーション分析

セグメンテーション分析とは、顧客の年齢や性別、地域などの属性、そして購入履歴を元に、顧客のグループ分けを行い分析する手法です。

同年代であったとしても、性別や地域、家族構成によって異なってきますので、より多くの方向から見て分析することで精度が高まるのです。

商品を購入されるには、どの属性が最も結びつくのか、という視点を持って、より多くの属性でセグメンテーションを分析することが重要なのです。

CTB分析

CTB分析とは、商品を分類する指標Category」、色や風味、模様、形、サイズの指標Taste」、商品のブランドによる分類やキャラクターの分類の指標Brand」の頭文字を取った言葉であり、これら3つの指標から顧客を分類する手法のことを言います。

それぞれの指標を用意しておくことで、顧客が商品を購入するたびに詳細なデータを蓄積することができ、顧客の趣味嗜好、好みを分析し、さらに新商品の開発に役に立てることもできます。

クラスター分析

クラスター分析とは、異なった性質を持つ集団から、類似する性質のものを集め、定まった傾向を持つ集団を作成する手法です。

ある仮説をもとに情報を集め、その情報から傾向を導き出しクラスターを作成します。

このクラスター分析に重要であるのは、事前に分類の基準を決めずに分類後に、なぜそのようなクラスターを作成したか、という理由を考えることです。

自由度が高いことが特徴ですが、設定すべき項目が多いので、扱いが難しくなってしまい、最適なクラスターの設定というものがありません。

ですので、分析を何度も繰り返し、仮説を実証しなければならないのです。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスにおいて知っておくべき代表的な5つの手法についてお話させていただきました。

CRM分析を導入するためには、情報の収集と蓄積が非常に重要であり、自社にあったCRM機能や規模を選定することが大切です。

CRM分析を行うことで、より顧客視点にたったビジネスを行うことができますので、ぜひサブスクリプションビジネスに活かしてみてはいかがでしょうか。