今世の中はモノを所有するよりも利用することに価値を感じるようになり、消費者はモノを購入し自分自身のものにすることが少なくなってきました。
この時代の変化に伴い「サブスクリプションビジネス」が注目されています。
サブスクリプションビジネスでは特に顧客満足度が重要視されており、この顧客満足度こそ企業の業績を左右すると言われているのです。
顧客満足度を常に高く保ち続け、いかに顧客に満足し続けてもらい、サービスを長く利用してもらえるか、ということが重要なポイントになるでしょう。
顧客満足度を向上させることを目的とした場合、多くの企業は顧客管理ツールである「CRM」と営業支援システムである「SFA」を導入することを考える方も多いでしょう。
ですが実際に導入を検討した際に、「CRMとSFAの違いが分からない」と思われている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、サブスクリプションビジネスに導入すべき「CRM」と、「SFA」との違いについて、詳しくお話ししていきたいと思います。
サブスクリプションビジネスの売り上げを向上させたいとお考えの方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
CRMの目的は、顧客満足度を向上させ、利益を増やすことです。
細かく見ると、顧客の購買頻度を増やすこと、顧客単価を上げることが求められるでしょう。
新規顧客を獲得するコストと比較すると、既存顧客を繋ぎとめるためのコストははるかに低いことが考えられますので、CRMは非常に重要なのです。
CRMを利用するには、他のITツールと同様に「マスタ・データ」「トラクション・データ」が必要になり、これらはCRMユーザーが入力する場合もあれば、システムが自動入力してくれる場合もあります。
SFAの目的は、営業担当者の商談内容を「見える化」することであり、営業の生産性を向上させることです。
つまり、上記で説明した「CRM」とは管理するターゲットがまったく異なっており、CRMは顧客を管理するもの、SFAは営業担当者の管理をするものという認識が良いでしょう。
SFAでは、顧客情報、案件情報、商談の進捗などを管理することができます。
CRMと意味が混合してしまいがちですが、この違いを正しく理解しておきましょう。
ビジネスにCRMが求められている背景としては、「顧客ニーズの多様化」「所有から利用への価値観の変化」が大きいでしょう。
顧客ニーズが多様化することによって、当然のことながら消費者の対応が同一であれば顧客満足度を向上させることは難しいでしょう。
だからこそ、顧客それぞれの状況に応じた顧客対応を叶えるCRMが求められているのです。
また、消費者の価値観にも変化が見られており、これこそサブスクリプションビジネスにはCRMが必要であると言われているのです。
企業と顧客が接する機会が多くなり、その接客の質も問われる今の時代だからこそ、CRMが求められている理由なのです。
CRMを導入することのメリットは、顧客ひとりひとりに応じた対応をすることができ、その対応を通して顧客満足度を向上させることができる、ということです。
CRMを導入しなくても顧客満足度を向上させることは可能ですが、顧客数が多くなるにつれて、このようなツールは必ず導入すべきだと言えるでしょう。
ですが、CRMを用いて顧客管理が容易になったからこそ、顧客が望んでいないセールス活動を行ってしまう場合がありますので、これはデメリットだと言えるでしょう。
サブスクリプションビジネスだからこそ、企業の都合ではなく顧客都合を第一に考えなければならないのです。
CRMを導入する場合、意識するべきポイントは2つあります。
まず1つ目は、「経営層が主体となって、その導入目的を明確にすること」そして2つ目は「CRMユーザーに正確なデータ入力のインセンティブを与えること」です。
なぜならば、経営層が主体にならなければ現場担当者までにCRM導入の目的が浸透しないことが考えられますし、CRMユーザーの実績を人事考課に反映させることも重要なのです。
以上、サブスクリプションビジネスに導入すべき「CRM」と、「SFA」との違いについてお話しさせていただきました。
CRMの導入は、顧客管理を効率化し、売り上げを最大化することが期待できますので、ぜひ導入を検討していただきたいツールです。
もし専門的な知識がなく、すべての対応が難しいと考えるのであれば、コンサルタントなどの専門家の指導を受けることもおすすめします。
ぜひまずは自社の課題を正しく把握し、効率良くサブスクリプションビジネスを行い、理想的な売り上げ向上を狙って下さいね。