飲食業界サブスクリプションのメリットと導入事例

今多くの企業が注目を寄せている「サブスクリプションビジネス」は、企業が顧客に対して商品やサービスを一定期間提供し、その利用料金を月単位、もしくは年単位で回収するビジネスモデルです。

サブスクリプションビジネスが拡大し始めた当初は、特にIT業界でも大きな広がりを見せていたのですが、今では製造業や小売業においても、新しいビジネス形態としてサブスクリプションビジネスが採用されることが多くなってきました。

なぜここまでサブスクリプションサービスの需要が高まってきているのか、それには顧客の価値観の変化が大きく影響しており、「モノの価値を保有すること」から「モノの価値を気軽に利用することができること」に考えが変わってきていることが挙げられるでしょう。

その余波は飲食業界までも広がっており、今都心を中心にサブスクリプションサービスを提供する飲食店がどんどん増えていっているのです。

今まさに飲食店を営んでいる方は、サブスクリプションとして新しいビジネス展開を検討されている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、飲食業界サブスクリプションのメリットと導入事例について、詳しくお話させていただきたいと思います。

今後飲食業界への参入やサブスクリプション業界への参入を検討している方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

飲食業界サブスクリプションのメリット

飲食業界がサブスクリプションサービスを提供するメリットは3つあります。

まず1つ目のメリットが、「リピーターを獲得することできる」ということでしょう。

通えば通うほどお得感を与えることができますので、自身の店舗に集中して来店してもらうことができます。

今までサブスクリプションを提供している飲食店を利用してこなかった顧客も、契約したとなればそこのお店に通わなければ損をするという意識を持ちますよね。

だからこそリピーターが増えやすく、メインメニュー以外にも注文してもらいやすくなりますので、売上アップにも期待できるでしょう。

そして2つ目のメリットが、「詳細な顧客データを収集することができる」ということでしょう。

サブスクリプションサービスを提供するには、より顧客ニーズに沿ったサービスを提供することが望まれますので、顧客が会員登録をする際に顧客データを集めることができます。

顧客ひとりひとりの性別や年齢を分析し、その顧客に合った商品を告知することができますので、より細かくターゲットを絞った戦略を考案することができますので、運営の幅を広げることができます。

最後3つ目のメリットは、「まとまった売上を確保することができる」ということです。

定額制であるサブスクリプションビジネスだからこそ、その月の利用料金をまとめて得ることができますよね。

これはどの業種にも言えることなのですが、その月の売上の見通しを確実に立てることができるということはかなり魅力的でしょう。

特に飲食業界においては、2月と8月は売上が落ち込みやすいと考えられているのですが、この時期であっても安定した収益を得ることができるのです。

飲食業界サブスクリプション導入事例

・串カツ居酒屋

串カツ居酒屋で実際に提供されているサブスクリプションサービスは、顧客が月額500円~600円支払うことでドリンク割引券が提供されています。

その割引券は400円以下のドリンクが対象とされており、そのドリンクを注文すると200円程度で飲むことができるというサービスであり、3杯以上飲めば元を取ることができる計算ですね。

アルコール類以外のドリンクの売上が伸ばす工夫となり、ドリンクは原価率が安いからこそ利益をアップさせることに成功したのでしょう。

また、そこまで高くない価格設定だからこそ、話題作りに成功すれば自然とその場にいるほとんどの人が会員登録を増やすことができます。

・カフェ

今話題になっている定額制カフェも、サブスクリプションを取り入れたサービス提供方法です。

たとえばあるカフェでは、月額3,000円もしくは6,000円のプランを提供し、3,000円のプランでは300円のコーヒーを、6,000円のプランではメニューすべてのコーヒーを飲むことができるサービスが提供されています。

系列店であっても1日何度来店してもその都度無料で利用することができますので、かなりお得にコーヒーを楽しむことができますし、店側としてはサイドメニューで利益を挙げることに期待することができます。

また、月額5,000円~6,000円程度でドリンク飲み放題を提供しているカフェでは、顧客が打ち合わせの場として長居しやすい環境になっているため、追加としてフードメニューを注文されることに期待することができるのです。

まとめ

以上、飲食業界サブスクリプションのメリットと導入事例についてお話させていただきました。

今回は串カツ居酒屋とカフェのサブスクリプション導入事例をご紹介しましたが、新しいもので言えばラーメン店や焼肉店、アイスクリーム店なども同様にサブスクリプションサービスの提供を始めているのです。

サブスクリプションビジネスの強みをしっかり理解し、顧客にお得感を味わってもらうことができるよう意識して、サブスクリプションビジネスの導入を進めてくださいね。