サブスクの到来であらゆるモノをシェアする時代へ

現代は、モノが売れない時代と言われ、モノを個人が所有するのではなく、必要な時にシェアすれば良いと言う意識が強くなってきています。

この消費者の変化により、求められるようになったのが、サブスクやシェアリングエコノミーと言うビジネスモデルです。

これらのビジネスの台頭により、これからの時代は、さらに所有する事よりもシェアすることが求められるようになっていくと考えられているのです。

そこで今回の記事では、モノをシェアするビジネスについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

シェアするという概念が広まった理由

近年、良く耳にするようになった言葉に、シェアリングエコノミーと言う言葉があります。

この言葉は、モノやサービスを個人や団体が保有するのではなく、多くの人々の間においてシェアすることにより成立する経済の仕組みを表しています。

このモノやサービスをシェアすると言う活動や概念は、古くから存在していましたが、近年のデジタル技術の進化により、最適なマッチングが可能となり、これにより、利便性が格段に向上したために注目を集めるようになったのです。

このシェアの概念がこれほど広く普及しているのには、先ほど述べたように、デジタル技術が、近年飛躍的に進化していることが大きな理由です。

それにより、マッチングが容易となり、提供する側、利用する側双方にとって、利用のリスクを下げることができたのです。

また、このデジタル技術の進化のほかにもいくつかの理由があります。

その理由としてまず、挙げられるのが、消費者のモノを所有する事への欲求が弱まり、必要な時に利用できれば良いと言う意識が強まっているということです。

そして、次に挙げられるのが、現在社会に広く浸透しているサステナビリティを考えた場合に、保有者だけが利用するのではなく、大勢で共有したほうが、環境への影響が少ないと言う考える消費者が増えている事です。

サブスクとシェアリングエコノミーの違いとは?

そして、このシェアリングエコノミーの概念が広まったのと同様の理由で、広く普及したのがサブスクリプションです。

サブスクは、利用する消費者側にとって、商品を買い取ると言うリスクがなく、商品を利用することができるサービスです。

どちらも、モノを所有するのではなく、利用することに価値を見出すビジネスモデルであり、モノやサービスをシェアすると言う概念は共通しています。

しかし、あくまでもサブスクは、継続利用が前提であり、その点において、両者は異なるのです。

例えば、話題となった車のサブスクと、車のシェアリングエコノミーでは、どちらも料金を支払うことにより、車を利用する権利を得ることは同じです。

しかし、車のシェアリングエコノミーが一時的に利用し、その都度支払いをするのに対し、サブスクの場合は、月毎、もしくは年毎の契約であり、継続して利用することが求められる仕組みとなるのです。

つまり、実際に必要な時に利用して、その分の支払いをするのがシェアリングエコノミーで、月毎や年毎に料金を支払い、継続して利用するのがサブスクなのです。

このように、シェアリングエコノミーとサブスクには違いがあります

しかし、この2つのビジネスモデルが強く求められるようになった理由は同じなのです。

そして、今後その流れはさらに強まり、多くのビジネスが、この概念を取り入れていくものと考えられます。

そして、特にこの流れに敏感に反応しているのが、アパレル業界です。

アパレル業界は、以前より業績が低迷しており、このコロナ禍において、さらに厳しい状況に追い込まれています。

また、アパレル業界の生産の工程で排出される温室効果ガスや廃棄される膨大な量の衣服は、深刻な社会問題となっており、その早急な解決が求められています。

特に、昨今は、消費者のサスティナブルへの関心が高まっており、企業にも積極的な取り組みを強く求める消費者が増えているのです。

そのような状況の中で、多くのアパレル企業が活路を見出しているのが、シェアすると言う概念なのです。

そもそも現代の消費者は、大量に生産されるトレンド商品に関心を持たなくなっており、前述のように、所有するよりも利用する事を求めています。

そのニーズに応えるために、現在多くのアパレル企業が、商品をレンタルするサービスを提供しています。

そして、そこからさらに多くの業種へ広まっており、今後さらに広く普及していくと考えられているのです。

まとめ

このように、シェアリングエコノミーやサブスクの所有よりも利用すると言う概念は、既に消費者の間に広く普及しています。

この傾向は、年代が下がるほどに顕著となり、これからさらに、これらのビジネスが求められるようになってくると考えられるのです。

これからは、あらゆるモノを所有するのではなく、シェアする時代であり、この流れに乗り遅れないことが大切となるのです。