ここ数年で消費者の商品の購入形態が大きく変わってきています。
消費者はモノを購入するよりも、自身の成功体験にお金を払うことが多くなってきました。
このような時代を牽引するビジネスモデルこそ「サブスクリプションビジネス」なのです。
最近では大手企業をはじめ、続々とサブスクリプションを導入する企業が多くなってきました。
このサブスクリプションは、月額定額制と同様の意味で用いられることが多いのですが、月額定額制とサブスクリプションでは大きな違いがあります。
両者共に商品やサービスの利用のために継続的に課金をしてもらうことには間違いないのですが、サブスクリプションでは定額課金制よりもさらに、顧客が必要としているもの、もしくは顧客満足度に注目しているのです。
いかに顧客との関係性を継続させるか、ということが、サブスクリプションビジネス成功のための重要なポイントになるのです。
近年日本でもサブスクリプションブームが起こっているのですが、実際のところ人気を集めているサービスは海外発祥のサービスが多く、国内企業の成功事例がまだ少ないことが現状です。
なぜ日本ではサブスクリプションビジネスが上手くいかないのでしょうか。
そこで今回は、日本企業がサブスクリプションビジネスに失敗しやすい理由と、成功させるポイントについてお話させていただきたいと思います。
今後サブスクリプションビジネスの展開を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
日本企業ビジネスの特徴は、製造業を軸としていることでしょう。
長年、製造から流通へ、そして最終的には小売へという形態が主流でありましたので、なかなかこのビジネスモデルから脱却することができず、苦戦を強いられていることが現状です。
海外ではひとつのビジネスモデルに固執せず、スピーディーにモデルチェンジを行っていることが特徴的ですので、このスピード感に乗ることができていないのです。
サブスクリプションビジネスに失敗しやすい理由は、企業側だけでなく顧客側にも理由があると言われています。
日本人は特に保守的な心理を持っており、慎重な国民性であることが特徴ですよね。
どれだけサブスクリプションサービスの利便性が高く、お得であってもそのサービスにすぐに乗り換えることがなく、まずは周囲の反応を確認する傾向にあります。
もちろんこの日本人ならではの心理や国民性が悪いというわけではありませんが、サブスクリプションという新しいビジネスモデルに対してまだ状況を伺っているのだと言えるでしょう。
サブスクリプションサービスを導入する企業側が、サブスクリプションビジネスに関する知識やノウハウが不足していることも理由に挙げられるでしょう。
海外の成功事例を参考に、自社にもさっそく人気のサブスクリプションを導入したものの、従来までのサービスとの差別化をうまく図れず、中途半端なサービスの提供に終わってしまっているのでしょう。
サブスクリプションとして利用してもらうことのメリットを上手く伝えることができていないのです。
上記のような失敗する理由があるなかで、それではどうすればサブスクリプションビジネスを成功させることができるのでしょうか。
そのヒントは「モノからコトへ」ということにあります。
ここ数年どのビジネスの場においても「モノからコトへ」という言葉をよく耳にするかと思います。
若年層の「〇〇離れ」が進む中で、消費者はモノを購入するよりも利用することに価値を感じるようになっているでしょう。
サブスクリプションはその考え方と非常に相性が良いので、この消費者ニーズの変化をしっかり理解してサービスを提供しなければなりません。
また、そもそも「モノとコト」の垣根を取り払ってしまうことも大切です。
どういうことかと言うと、今まで「モノ」を専門的に扱っていた企業にとって、ビジネスの変更とともに「コト」にシフトチェンジすることは非常に難しいことですよね。
だからこそ、そもそも垣根を取り払い、サブスクリプションとして提供することで新たなビジネスを生み出すことができるのです。
また、サブスクリプションという概念を広げることも、成功するには重要です。
サブスクリプションサービスを利用していたとしても、サブスクリプションという名前やそのサービスの概念までを理解している消費者が意外と少ないので、サブスクリプションそのもの、そしてサブスクリプションの利便性を積極的に広げていくことは、非常に重要なことでしょう。
以上、日本企業がサブスクリプションビジネスに失敗しやすい理由と、成功させるポイントについてお話させていただきました。
このように日本ではサブスクリプションビジネスへの移行が少し遅れていることこそ、失敗しやすい大きな理由となっているのでしょう。
現状は、消費者も企業にとっても、まだまだサブスクリプションに認知度が低く、サービスのメリットを活かしきれていないのです。
だからこそ、既存のアイデアにとらわれないアイデアを考案することが日本でサブスクリプションビジネスを成功させる突破口になりますので、ぜひ新たなアイデアを発案してみてはいかがでしょうか。