サブスクビジネスの失敗から見えた4つの問題点

近年、個人でも企業間でも話題になっているサブスクビジネスは、メリットがたくさんあるため非常に魅力的なビジネスと言った印象があります。

しかし、ビジネスである以上どんなジャンルでもサブスクビジネスが成り立つ訳ではなく、もちろん失敗しているジャンルなどもあります。

ビジネスをサブスク化することが出来れば、安定した利益を見込めますが必ずしも成功するとは限りません。

そこで今回は、サブスクビジネスを実際に取り組んでみて失敗した企業に共通している4つの問題点をご紹介したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

問題点その1:価格設定

サブスクビジネスは、定額制サービスなので価格設定は非常に重要になってきます。

サブスクリプションサービスは、商品を購入するよりもお得に普段使用出来ない・手の届かない商品やサービスを利用することが出来る魅力があります。

この「普段使用出来ない」・「手の届かない」商品やサービスを圧倒的な低価格で利用出来るというユーザーにお得感があると思われない限り失敗してしまいます。

そこで重要になってくるのが価格設定なのですが、この価格設定を間違ってしまうと、

ユーザーにお得と感じてもらえない
逆にお得過ぎて自社ブランドの価値が下がってしまう

と言った可能性があるため、非常に難しい部分ではあります。

問題点その2:急激な収益が見込めない

2つ目の問題点が「急激な収益が見込めない」と言う点です。

サブスクビジネスは、「定額料金×ユーザー数-経費(コスト)」という非常にシンプルな収益構造となっていますが、実際はそう簡単にはいかないのが現実です。

特に、「ユーザー数」に関しては既存のユーザーの解約や離脱を防ぎながら新規顧客を獲得していかなければならないため、かなり労力が必要になります。

またサブスクビジネスは、あくまでも定額料金を支払うのみになるので、急激な収益を上げることは困難なビジネスです。

どんなに短くても最低でも半年~1年のスパンで考えておかなければ失敗してしまう可能性があると思います。

問題点その3:ユーザーの獲得や継続が難しい

上記でも少し触れていますが、定額制のサービスなので一見するとユーザーの獲得が安易に思わるかもしれないですが、ネット社会が定着している昨今では、ユーザーの商品やサービスに対する目が肥えているため、似たようなサービスがあればよりお得な方に流れていくのは必至です。

また、わざわざ定額料金を支払う価値がないと思われてしまえば、ユーザーの離脱率はどんどん上がってしまいビジネスとしては失敗する可能性も高くなります。

このユーザーの獲得や既存ユーザーをいかに引き留めることが出来るかが、サブスクビジネスが成功するか失敗するかの分かれ道になると思って良いと思います。

問題点その4:コストが掛かる

例えば、AmazonプライムやSpotifyのようなネット上で完結するサブスクビジネスなら大した問題ではありませんが、衣料品や食料品・車などと言った実際の世界で私たちが手にして使用するモノやサービスをサブスクビジネスとして展開する場合、その商品を配送したり、クリーニングしたりと言った品質を保たなければなりません。

そうなると必要となってくるのが人手であり、人手が必要になってくるということは人件費が掛かってくるので、必然的にコストが掛かってきてしまう可能性があります。

ですので、いかなるジャンルでもサブスクビジネスに向いているというわけでないということになります。

特に衣料品などになると、「配送料・クリーニング代・人件費」などが掛かってくるため、事業者側にとっては決してコスパが良いとは言えないと思います。

まとめ

今回は、サブスクビジネスの失敗から見えた4つの問題点についてご紹介してきました。

その4つの問題点というのが、

価格設定が難しいと言う点
急激な収益を見込むことが出来ない点
ユーザーの獲得や離脱率を下げることが難しい点
ジャンルによってはコストが掛かる点

になります。

現在、様々なジャンルがサブスクビジネスに参入していますが、そのうち成功する個人や事業主は一握りだと思います。

安定した収入が見込める魅力的なサブスクビジネスですが、きちんと問題点などを予め把握しておかないと、いざ事業に取り組んでも必ず失敗すると思います。

特に、現実世界で私たちが実際に手にするものや身に着けるものに関しては、大なり小なりコストが掛かることも視野に入れておかなければなりません。

ですので、今後サブスクビジネスを展開するのであれば、上記の4つの問題点に対していかなる対策を施して行くかが重要になってくるのではないかと思います。

しかし、定額で普段利用することの出来ないモノやサービスを利用出来るのは、ユーザー側にとっては非常に魅力的なサービスなので、今後もサブスクビジネス市場はますます拡大していくと思います。