サブスクリプションサービスは、近年急速に成長し、現在では、様々な業界から多くの種類のサービスが提供されています。
その中でも、最近高い注目を集めているのが、フードロス問題に取り組んでいるサブスクサービスです。
この問題は、日本において近年重大な社会問題として提起されており、サブスクサービスにおいても重要なキーワードとなっているのです。
そこで今回の記事では、フードロス問題に取り組むサブスクサービスについて説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
日本は、国内の至る所に、スーパーやコンビニがあり、さらに飲食店の数や種類も豊富で、いつでも好きな時に食品を購入したり、食事をとることが可能です。
世界的に見ても、日本はこれらの店舗の数が多く、都市圏においては過剰とも言われるほど店舗が立ち並んでいます。
しかし、そこで提供される食品は、すべて消費されているわけではありません。
日本は手軽に食料が手に入る一方で、安易に食品を廃棄する国でもあるのです。
その廃棄量は世界でもトップクラスの量と言われており、年間で600万トン以上もの食品を廃棄しているのです。
この問題は、以前から話題になっていましたが、近年さらに注目を集めています。
この問題の背景には、スーパーやコンビニ、飲食店などの店舗が過剰にあることも一つの要因ですが、それらの店舗一つ一つが、必要と考えられる量よりも多くの食品を生産することが常識となっていることが挙げられます。
例えば、クリスマスやお正月などのイベント時に、クリスマスケーキやおせち料理を必要な量よりも多めに生産、発注するのです。
これは、毎年問題視されていますが、いまだ改善の兆しは見えず、売り上げを上げるためだけに多くの商品を生産し、結果として、それらは売り切れることはなく廃棄されているのです。
毎年、イベントごとに同じような商品を販売しているわけですから、どの程度売れるのかは分かっているはずですが、それでも毎回多くの食品が廃棄されてしまっています。
食品を扱う業界でもこの状況は問題とはなっていますが、これらの業界では、足りないよりも余るほうが良いと言う考えがいまだに根強く、問題の解決には程遠いのが現状です。
しかし、世界にはその日の食事も事欠く国があり、国連ではそれらの国に食料の支援を行っています。
そのような国があるにもかかわらず、食料に恵まれた国である日本がその国連が支援している量よりも多くの食品を廃棄しているというのは、恥ずかしいことです。
一般に考えられているよりも、この問題は深刻であり、国民一人一人が認識する必要があるのです。
企業や消費者の多くは、この問題を認識しながらも何もできずにいます。
しかし、中には、この問題の解決に向けて動き出している企業も多くあるのです。
そして、その中でも注目されているのが、このフードロス問題の解決に取り組むサブスクサービスです。
このサービスは、サイトに登録を行い、毎月定められた料金を支払うことで、本来であれば捨てられてしまうはずの食品や食事が届けられると言う仕組みになります。
これにより、少しでもフードロスを減らすことができるとともに、十分食べることができる食品を安価で消費者に提供できるのです。
このフードロスサブスクは、現在続々と増加しており、消費者の注目度も高まっています。
このフードロスサブスクは、大きくいくつかの種類に分けられます。
まず一つ目が、余っている食品や賞味期限が近い食品をネット販売する仕組みのサブスクです。
これは文字通り、大量に発注したものの相場価格が下落した食品、ちょっとした傷や汚れがあるといった規格外の食品、賞味期限が迫っている食品などを扱っています。
二つ目のサービスが、飲食店で余ってしまった料理をテイクアウトする仕組みのサブスクです。
このサービスは、登録している飲食店で余ってしまった料理をテイクアウトという形で消費者に提供するものです。
三つ目のサービスが、飲食店で余ってしまった料理をその店内で提供するサブスクサービスです。
このサービスは、登録している飲食店で余ってしまった料理をその店まで赴き、店内で飲食してもらう形で提供するものです。
四つ目のサービスが、自宅で余った食品を教えてくれる仕組みのサブスクです。
このサービスは、購入した食品を登録することで、賞味期限が近い食品を教えてくれる、自宅にある食材を利用したレシピの提案をしてくれます。
このように、食品ロス問題を解決するため、それぞれの業界が工夫を凝らしたサービスを提供しています。
しかし、この問題は国全体で考えていかなければならない大きな問題であるため、すぐに解決することはありません。
国民一人一人が意識を変えていくことで、解決に近づくことができるのです。
実際に、この問題に関心を持ってはいるものの、実際に何をしたら良いのか分からないと言う消費者も多く存在しています。
そのような消費者が、まず手軽にできることが、このフードロスサブスクを利用することであり、この点を強く訴求することで、消費者を取り込むことができるのです。