米国最大のサブスクリプション動画配信サービスと言えば「Netflix(ネットフリックス)」ですよね。
Netflixは、世界190ヶ国以上、1億3,000万人以上もの会員数を誇っており、映画だけでなく、オリジナルシリーズのテレビ番組、ドキュメンタリーなど、インターネット接続環境可能の状態ならいつでもどんな時でも視聴することができると、非常に人気の高い動画サブスクリプションサービスです。
日本でも2015年に進出して以降、その後も益々と利用者が増えてきており、日本市場にも非常に馴染みを見せていることでしょう。
そもそも、サブスクリプションビジネスこそ日本に浸透が遅かったものの、今さまざまな企業がサブスクリプションの導入を検討しているので、注目されている企業も多いのではないでしょうか。
今後日本でもサブスクリプション化が進むことが多いに予想されているからこそ、他の企業よりもいち早くサブスクリプションの導入を検討されていることでしょう。
ですが、サブスクリプション自体、他国に比べてみると日本への浸透は遅いので、ノウハウが蓄積されていません。
そこで今回は、サブスクリプションの代表である「Netflix」はなぜ成功したのか、ということについてお話しさせていただきます。
サブスクリプションビジネスにご興味のある方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、成功例を学び今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
「Netflix」と聞くと、動画配信のイメージが強いのですが、初めから動画配信ビジネスを行っていたわけではありません。
Netflixは90年代後半にインターネットを経由したDVDレンタルサービスを行っていました。
当時はDVDをレンタルしたい場合には、わざわざレンタル屋さんへ足を運ばなければならなかったのですが、Netflixはインターネット上でDVDをレンタルできるサービスを開始しました。
インターネット上でDVDをレンタルすると、その翌日には自宅に郵送されるというサービスで、レンタル後の延滞料金は不要です。
ですが、この延滞料金が不要というサービスは、特許で守られていることではありませんし、このNetflixのサービスを真似て、他のレンタルDVD屋も同様のサービスを開始したことで、Netflixは「1本レンタルすると〇〇円」という料金形態から「月額〇〇円でレンタルし放題」という形態にビジネスを展開しました。
顧客にとって、家から出ずとも好きなDVDを楽しむことができること、そしてお店の開閉時間を気にしなくて良いこと、新作をすぐにレンタルできること、延滞料金がないことがメリットとされ、利用者が急増したのです。
そしてビジネス展開に成功したNetflixは、さらなるサービス移行を求め、今のサブスクリプションサービスを開始したのです。
金額を押さえて便利なサービスを提供し、ユーザーのライフスタイルに浸透したところで月額サービスへと変更する、という流れが成功街道を走り抜けているポイントですね。
Netflixは、多くの国にて展開を拡げているサービスですが、アメリカ発祥のサービスであるからこそ、ヨーロッパやオーストラリア周辺では同じコンテンツ内容をそのまま提供しています。
その国のテレビ番組などは、全体の10%~20%ほどで、現地との提携に気を使っているとは思えませんよね。
ですが、日本でのNetflixは、この形態を大きく崩し、フジテレビや吉本興業などと提携を結んで、日本Netflixのロカルコンテンツ内容を豊富にしています。
全体の40%~50%がローカルコンテンツで成り立っているので、日本ユーザーをより増やした理由になるでしょう。
さらに、よりスムーズに料金支払いを行うために、ソフトバンクと提携を結び日本独自の支払いシステムに対策を打ちました。
これだけでなく、専用プリペイドカードの販売をしたり、パナソニックやソニーなどと提携を結び、テレビのリモコン自体に「Netflixボタン」を装置し、Netflixを利用しやすい環境を整えたのです。
そして料金システムにも工夫がされており、画質によって利用料金が変わるシステムが用いられています。
たとえば低画質であれば月額650円~1,450円ですので、最低ワンコイン強で映画やドラマ、オリジナルコンテンツが見放題なのです。
このように、日本ユーザーの増加と強化を図るため、数々の細かい工夫がされており、新規参入ハードルも大きく下げているのです。
以上、サブスクリプションビジネスの代表「Netflix」はなぜ成功したのか、ということについてお話しさせていただきました。
Netflixは、顧客のニーズに十分に応えるだけでなく、顧客が迷いそうなシチュエーションをあらかじめ予想し、全体の顧客行動の流れをスムーズにそ、さらに顧客の購買行動を見逃さない、という徹底した戦略が設けられているのです。
類似するサービスではなくとも、サブスクリプションビジネスを成功させるヒントが多く隠されていますので、サブスクリプションビジネスへの導入を検討されている方は、ぜひこのような成功企業の戦略を参考にしてみてはいかがでしょうか。