サブスクリプションを採用しない企業、その理由

ここ数年、ビジネス業界では「サブスクリプション」が新たな旋風として非常に大きな広がりを見せてきています。

サブスクリプションモデルというビジネス形態がどんどん多くなってきており、利用者側の私生活にはもちろん、企業としてもサブスクリプションモデルを導入し、業務効率化を図っています。

今多くの人がサブスクリプションサービスに対し利便性を感じているので、さまざまな企業がサブスクリプションサービスの提供を開始しています。

ですがその中でも、あえてサブスクリプションサービスを採用しない企業があることも事実ですよね。

企業としても、サブスクリプションを採用することで、人件費の削減や減価償却費が発生しないこと、また常に最新の環境で仕事をすることができること、などさまざまなメリットがあり、とても魅力的に思えるビジネスモデルではありますが、それでもなぜサブスクリプションを導入しない企業が存在するのでしょうか。

そこで今回は、サブスクリプションを採用しない企業の、その理由について詳しくお話ししていきたいと思います。

ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

理由1:依存度が上がってしまう

一番のリスクになってしまうことは、依存度が上がってしまうということでしょう。

サブスクリプションサービスの提供企業であれば、まず初期費用を格安に向け、サブスクリプションへの入り口を大きくし、そして徐々に生活の一部へと浸透させることで依存度の向上を狙っているところではあるため、これこそサブスクリプションの神髄とも言えます。

これにより、サブスクリプションサービスを企業に提供して、企業自体にどんどん利便性を感じてもらい、そしてこのサービスからなかなか抜け出せないような戦略を立てているのです。

提供されている企業としては、もしそのサービスの値段が上がってしまったり、他のサービスに移行できない状況になってしまうったとしても、そのサブスクリプションサービスを利用せざるを得なくなってしまうでしょう。

理由2:変動費のデメリット

サブスクリプションサービスのメリットとしては、「利用した分だけ支払える」という「変動費」が挙げられますが、それが時にデメリットとして考えられる場合があります。

たとえば装置産業である場合、ある一定量を超えることで利益が生まれる、そして倍増する、というビジネスモデルです。

この場合大きな設備を抱えている場合が多いので、顧客からの需要量が減ってしまえば大きな赤字を生んでしまいますので、ビジネスが拡大したときの利益はかなり大きなものとなるでしょう。

そしてサービス業である場合、量が減ったところでも利益は出ますが、その分売り上げが増えたとしても、利益に関しては大きな成長を見せることはありませんので、徐々に広がりを見せることでしょう。

このように、コストの中で変動費が占める割合が増えることで、ビジネスの不況には強いかと思いますが、その反面ビジネスを景気よく伸ばしている場合でも、常にコストが一定量かかってしまうので、時に損をしてしまうことがあるのです。

理由3:サブスクリプションを採用しても、生産的な仕事になるかは不明

最終的に企業者がサブスクリプションを採用するか否か、ということを考える場合、結局はサブスクリプションサービスを導入することで、社員が楽をするだけではないか、結果的に生産的な仕事にできるかどうかは、その企業次第ではないか、ということを考えるでしょう。

もし、サブスクリプションサービスを採用し、その採用判断が上手くいったとすると、それまでその業務をこなしていた人が不要になってしまうことが挙げられます。

特に大企業である場合であれば、この問題は発生しやすいと考えられるでしょう。

現実的に考えても、日本では容易に整理解雇ができないので、今まで通り人件費がかかってしまい、さらにサブスクリプションサービスの利用費用がかかってしまうと、重なった費用を支払わなければならないということになりますよね。

また、サブスクリプションサービスにより、社員の作業が楽になってしまうのでは、ということも懸念されます。

ですので、「単に楽になる」という理由だけ導入することは、あまり好ましくないと考える企業が多いのでしょう。

まとめ

以上、サブスクリプションを採用しない企業の、その理由についてお話しさせていただきました。

サブスクリプションの広がりは年々拡大しており、ビジネス業界に非常に大きな盛り上がりを見せていますが、実際にはこのような理由を考慮し、採用を見送るという場合もあるのです。

非常に利便性の高いサブスクリプションサービスだからこその、懸念される理由なのでしょう。

サブスクリプションモデルの導入を検討されている企業担当者の方は、ぜひこのような理由もしっかり考慮し、検討なさってくださいね。