アメリカのD2Cから学ぶ、今後の日本のD2C

今、アメリカのEC市場規模は世界第二位を誇っており、日本の4倍以上とも言われています。

さらに市場規模だけでなく、日本と比較っしてアメリカのEC市場規模は2年先を行っているともいわれているのです。

つまり、アメリカのEC市場の現状を見ることで、世界の最先端のEC状況が把握できる上、今後の日本のEC市場の同行を把握することができますので、アメリカのEC状況は常にチェックしておきたいところですよね。

特に最近では日本でもD2Cビジネスがトレンドになっており、注目を集めていますよね。

D2Cとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略語であり、企業が消費者に対して直接的に商品を販売する仕組みです。

自社で商品を企画、製造し、その商品を自社ECサイトなどの自社チャネルで販売するビジネスモデルであり、今多くの企業が注目していることでしょう。

そこで今回は、アメリカのD2Cビジネスから学ぶ、今後の日本のD2Cビジネスについて、詳しくお話させていただきたいと思います。

D2Cビジネスにご興味を持たれている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

アメリカで盛り上がるD2C市場

今アメリカでは、メーカーやブランドが自社商品をECサイトなどで直接販売をする「D2C」が非常に活発化しています。

なぜここまでアメリカでD2Cが広がっているのでしょうか。

それには「Amazon」の台頭が大きく関わっているでしょう。

アメリカのEC市場では、Amazonが圧倒的なシェアを占めており、圧倒的勢力を持っています。

そしてAmazonは、小売業界への進出にも注力しており、インターネット上だけでなくリアルへの影響力も強めているのです。

だからこそ、アメリカの多くのEC事業者は、膨大な顧客数を誇るAmazonを広告媒体として活用し、売上を向上させようとしているのです。

このAmazonの台頭により、量販店が次から次へと駆逐されており、メーカーやブランドは従来までの販売先である量販店が衰退してしまうからこそ、直接エンドユーザーに商品を販売するD2Cビジネスモデルによって、生き残る手段と考えているのでしょう。

日本のD2C市場

アメリカは日本の2年先を行くと言われていますので、今のアメリカの状況が2年後の日本であると考えられます。

まだまだビジネスとしての浸透はしきっていないものの、今は確実にD2Cの波が訪れているからこそ、今後もさらに多くのD2Cブランドが増えてくることでしょう。

アメリカでは多数のスタートアップ企業が高額な資金調達を成功させているのですが、日本でもさまざまな戦略を駆使した企業が成功へのステップを進めています。

たとえばコスメブランドの「PHOEBE BEAUTY UP」は、株式会社ポーラ・オルビスホールディングスなどの出資を取り付け、1.3億円の資金調達を実現したD2Cコスメブランドです。

2ヶ月に1度、4,980円でまつ毛美容液が手元に届くというサブスクリプションビジネスを展開し、SNSを活用して積極的にインフルエンサーを起用し、商品宣伝を行いました。

そして、購入者が思わずSNSにアップ、シェアしたくなるような魅力的なパッケージにより、独自の世界観を表現しているのです。

もうひとつの分かりやすい事例としては、元AKB48の小嶋陽菜さんがプロデュースするアパレルブランド「Her lip to」では、人気商品は販売開始後1分足らずで完売してしまうほど人気のあるD2Cブランドです。

吸引力のあるインフルエンサーや芸能人によるブランドは成功しやすい分野でしょう。

潜在的なニーズを掘り起こし、着こなしのコツやコーディネイトの提案、アイテムの履き比べなどを積極的に配信し、顧客からのフィードバックにスピード感を持たせることこそ、D2Cビジネスの成功のポイントでしょう。

このように、もうすでにD2Cビジネスの特徴を活かし、成功しているブランドがありますので、今後もさらに成功事例が多くなってくることでしょう。

D2CビジネスはSNSの活用が重要なポイント

D2Cビジネスを取り入れているメーカーやブランドは、もし直販を行っている場合であれば、その直販の強みを活かして顧客データをマーケティングやCRM(顧客関係管理)にも活用していきましょう。

一人ひとりの顧客に最適なアプローチをとり、LTVを高めることができることこそ、D2Cビジネスの特徴ですのです。

さらにSNSを積極的に活用し、日常的にスマートフォンやSNSを積極的に使い、デジタルネイティブであるミレニアル世代をターゲットとして、SNSでのプロモーションを行うことが、D2Cには非常に有効だと考えられるでしょう。

まとめ

以上、アメリカのD2Cビジネスから学ぶ、今後の日本のD2Cビジネスについてお話させていただきました。

日本のEC市場では「楽天市場」がありますので、日本のAmazonがアメリカのような圧倒的シェアを得る可能性は低いのですが、D2Cビジネスに関しては今のアメリカのビジネスの進め方をお手本とすることをおすすめします。

特にアパレルやコスメ業界においてはD2Cが非常に強いビジネスモデルになりますので、ぜひアメリカの動向を見ながらD2Cビジネスを進めてくださいね。