D2Cビジネスは、ここ数年の間に急速に成長し、日々続々と新しいブランドが立ち上げられています。
しかし、そのために、ブランド間の競争も激しくなり、これまでのマーケティングでは集客が難しくなっているのです。
D2Cは、SNSを中心としたデジタルマーケティングを軸とするビジネスではありますが、この状況においては、他の施策を実施することも必要となっているのです。
そして、その中で注目されているのが、紙媒体を利用した広告なのです。そこで今回の記事では、D2Cにおける紙媒体広告の必要性について説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
紙媒体の広告とは、言葉の通り、紙に印刷された広告の総称であり、オフライン広告の種類の一つです。
インターネットが広く普及したことから、広告は、オンラインが中心となっており、紙媒体広告のようなオフラインの広告は衰退すると考えられていました。
しかし、紙媒体広告の需要は根強く、現在も多くの企業が紙媒体の広告を活用しています。
日本は、ビジネスにおいても今だに紙を重用する企業が多く、紙媒体への信用が高い傾向があります。
それ故に、オンライン広告全盛の中でも、生き残ることができているのです。
D2Cビジネスは、SNSなどのデジタルを活用してマーケティングを行うと言う特徴があります。
現在もほとんどのD2CブランドがSNSを活用しており、実際に、SNSを上手く利用することで成功しているブランドもいくつもあるのです。
しかし、D2Cビジネスが注目を集めるにつれ、D2Cブランドは急激に増加し、今やD2C市場は飽和状態となりつつあります。
その中で、他社と同じマーケティングを行っていても、消費者の関心を引くことは困難です。
この状況を勝ち抜いていくためには、SNSだけにこだわらず、他のアプローチも実践する必要があるのです。
そして、それに有効と考えられるのが紙媒体広告なのです。
この広告は、他の広告と比較してコストがかからず、それでいて、効果を得やすいと言う特徴があります。そのため、現在では、D2Cブランドにおいても紙媒体広告に関心を示す企業が増えてきているのです。
その紙媒体広告の中でも、特に消費者からの信頼が高いのが、新聞広告です。
現在は、新聞もオンラインで購読する人が増えていますが、中高年世代は、従来通り、新聞を配達していることが多いのです。
この中高年世代は、新聞に対する信頼が非常に高いため、その新聞に掲載されている広告への信頼も高くなるのです。
さらに、新聞は、他の紙媒体と異なり、全国と言う広い範囲に広告を出すことが可能であり、幅広い層へのアプローチに効果的な媒体なのです。
また、新聞広告と同様の効果が期待できるのが、折込チラシです。
折込チラシは、新聞に挟みこまれて配達されるため、新聞を購読している消費者が目にする可能性が高いのです。
また、新聞広告のように白黒ではなく、カラー印刷されたものが多いため、新聞広告よりも目に付きやすいと言う特徴があります。
さらに、地域で区切った配布や配布する曜日を選択できるため、ピンポイントでの効果的なマーケティングを行うことができます。
上記の2種の紙媒体は、幅広い層へのアプローチに効果的ですが、ターゲットが絞り込まれている際に有効なのが、
雑誌広告です。
雑誌広告は、その名の通り雑誌に掲載される広告であり、掲載する雑誌によってターゲットを絞り込めると言う特徴があります。
また、雑誌には、それぞれ固定ファンが付いていることが多く、その雑誌に掲載されていることで、信頼を得やすいと言うメリットがあります。
この他にも、紙媒体には、地域限定のフリーペーパーへ掲載する広告や、個人の自宅のポストに直接広告を投函する広告チラシなどの種類がありますが、現在特に注目を集めているのが、DM(ダイレクトメール)です。
この紙媒体のDMは、企業が自社が保有するリストを基に消費者個人あてに送られる広告です。
ハガキや封書などが使用され、個人宛に届くことから、他の紙媒体広告よりも特別感があります。
また、封筒そのもののデザインや封入するものを各企業が工夫することも可能であり、オリジナリティに溢れた広告を送ることができるのです。
DMが注目されているのは、このオリジナリティを持たせることができると言うところです。
他の紙媒体は、新聞や雑誌などに掲載するため、制限が多く、各企業の個性を出すことができません。
一方、DMは自由度が高く、好きなようにデザインすることが可能なのです。
D2Cビジネスは、ブランドの世界観を追求し、大掛かりな広告ではなく、SNSなどで消費者とコミュニケーションをとりながら、ブランドのファンを作り出していくビジネスです。
ブランドの世界観に共感してもらうことが重要となるため、ブランドの価値を高めていく必要があります。
そのため、多くのブランドがあらゆる点において、ブランドが棄損されるようなことがないよう注力しています。
商品の包装や発送する際の梱包、同梱物にまでブランドの世界観を反映させているブランドも多いのです。
このようなビジネスにおいて、紙媒体を利用する場合に、最も適していると考えられるのが、先ほど説明したDMです。
制限のないDMは、いわば、企業が個人あてに送ることができる手紙のようなものです。
ブランドの世界観を反映させることも容易であり、ブランドの価値を損ねる心配がないのです。
現在のD2C市場の現状では、SNSだけでのマーケティングには限界があります。
ブランドが増え過ぎ、同じような施策を行っていても、消費者の関心を惹きつけることができないのです。
そこで必要となるのが、他のマーケティング施策を併用するということです。
このDMのような、D2Cの特性を活かせる媒体を利用することも、これからのD2Cビジネスには重要なことなのです。