D2Cで増加している有名人の広告起用

D2Cで増加している有名人の広告起用

D2Cビジネスは、数年の間に急成長し、多くのD2Cブランドを誕生させています。

しかし、その一方で、D2Cブランドが増え過ぎているとも言われており、競争は日に日に激しくなっているのです。

その厳しい状況の中で勝ち抜くためには、商品やブランディングも重要ですが、マーケティングにも他とは違う戦略が必要となります。

その中で、現在増えてきているのが、有名人を起用したマーケティング手法なのです。

そこで今回の記事では、D2Cにおける有名人を起用したマーケティングについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

競争が激化するD2C市場

D2Cは、事業者が商品の企画から販売までを、中間業者を介さずに自社で一貫して行い、消費者に直接販売する仕組みのビジネスモデルです。

このD2Cが、急速に成長したのは、デジタル化が進む現代において、デジタルを最大限に活用すると言う特徴があるからです。

D2Cでは、主にSNSをマーケティングに活用し、基本的には実店舗を持たず、自社ECのみで商品を販売します。

つまり、デジタルでビジネスを完結することができるのです。

これにより、D2Cは、実店舗を持たなくても消費者と直接接点を持ち、コミュニケーションをとることが可能となるのです。

しかし、これは一方では、実店舗を持たないことにより、オンライン上だけで顧客を獲得していかなければならないことになり、より集客力が求められることになるのです。

実際に、多くのD2Cブランドが、SNSを巧みに活用することで、多くの顧客を獲得し、ブランドのファンを増やしています。

しかし、これは、現在のD2C市場の状況では難しい事となってきているのです。

D2Cビジネスは、ここ数年の間に急速に成長し、ブランドの数が急増しています。

市場は大幅に拡大し、そして、その成長は今も続いています。

ブランドが増え、競争も激しくなっている今の状況では、D2Cビジネスの創成期のころであれば通用したマーケティング手法も、簡単には通用しなくなってしまっているのです。

有名人を起用したマーケティングが増えている理由

この厳しい競争の中で勝ち抜くためには、他にはない何かが必要です。

その何かとは、商品そのものであっても構いませんし、ブランドの世界観やマーケティング手法でも構いません。

その中のどれか一つでも、他のブランドとは明確に違う何かが必要なのです。

しかし、現在のD2C市場には、ブランドの数が増えたことにより、あらゆる商品が既に存在しており、商品そのものにはっきりとした差を付けるのは困難です。

また、これは、ブランドの世界観も同様であり、既に、どのブランドも独自の世界観を強く打ち出しているのです。

さらに、前述のように、SNSを駆使したマーケティング手法も、ほとんどのブランドが既に実践しているのです。

では、他のブランドとの差を明確にするために何をしたらよいのかと言うと、それがマーケティング手法を見直すということなのです。

現在のマーケティングで存在感を示すことが難しいのですから、それを一から見直し、そこから一歩踏み込んだ対策が必要なのです。

実際に、アメリカのD2Cブランドの多くは、SNSでのマーケティングに限界を感じ、新たな手法を模索しています。

その中で注目されているのが、インフルエンサーや芸能人などの有名人を起用したマーケティングです。

これは、従来から行われている手法ではありますが、ブランドを認知してもらうには非常に効果的です。

これだけ競争が激しくなっている現状において、消費者にブランドを知ってもらい、関心を持ってもらうためには、従来のマーケティング手法を取り入れることもやむを得ません。

ただし、有名人を起用するとなれば、多額のコストが発生するのは当然のことであり、資金面での余裕があることが前提となります。

また、この手法には、ブランドイメージが棄損されるのではないかと言う懸念があります。

芸能人の広告起用やインフルエンサーマーケティングは、従来のビジネスでも取り入れられてきた手法ですが、自社のブランドイメージに合った人物を選ぶのはなかなか難しいことです。

特に、D2Cブランドは、ブランドの世界観を徹底して追求し、それを顧客に訴求していくことが求められます。

ビジネスのどの段階においても、ブランドの世界観を壊すようなことはタブーとされるのです。

有名人の広告起用においても、人選を誤れば、ブランドの世界観やイメージが棄損されてしまうこともあるのです。

インフルエンサーや芸能人の宣伝効果は大きいですが、あからさまな商品の宣伝に不快感を持つ顧客も多いということを忘れないようにすることが必要なのです。

まとめ

D2Cビジネスが成長するのは良いことではありますが、ブランドが増えれば増えるほど競争は激しくなっていきます。

少し前であれば、成功する可能性の高かったブランドであっても、ここまで競争が激化した状況では、これまでのように顧客を集めることは困難なのです。

D2Cブランドのほとんどが行っているSNSマーケティングに固執していては、ブランドを認知してもらうことさえ難しい状況となっているのです。

この中で、存在感を示すためには、他のブランドが行っていない手法を取り入れていくことが必要です。

従来のマーケティング手法なども検討し、資金に余裕があれば、今回説明したような有名人の広告起用も考える必要があるのです。