D2Cのターゲットはスマホユーザーだけではない!

新型コロナウイルスの流行により、ECサイトの利用は大幅に増加し、多くの企業がEC化を加速しています。

さらに、ECサイトを販売の軸とするD2Cに関心を持つ企業も増えており、新たなD2Cブランドも続々と誕生しているのです。

その中で、多くの事業者が頭を悩ませているのが、ECサイトの構築です。

D2Cは、従来のビジネスとは異なる特徴が多く、それに即したECサイトが構築が求められます。

その際に、特に問題となるのが、ブランドの世界観とターゲットの問題なのです。

そこで今回の記事では、D2CにおいてECサイトを構築する際の注意点について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2CにおけるECサイト構築

D2Cは、アメリカでは既に一兆円を超える規模のビジネスへと成長し、ユニコーン企業と呼ばれる企業も続々と誕生しています。

このアメリカほどではありませんが、国内のD2Cも順調に成長しており、市場の需要はますます高まってきています。

さらに、最近では、新型コロナウイルスの流行によりオンラインショッピングの利用が大幅に増加したため、D2Cへ参入してくる企業が後を絶たないような状況となっているのです。

コロナ終息後もオンラインショッピングの需要は減ることなく、さらに加速すると見られていますが、だからと言って、D2Cであればすべてが上手くいくわけではありません

実店舗の運営に難しさがあるように、オンラインにはオンラインの難しさがあるのです。

その中で、特に多く聞かれるのがECサイトの制作に関する問題です。

一般的なサイトと比べ、ECサイトは常に運用していくことを考え、作らなくてはなりません。

その点でハードルが高く、多くの事業者がまず初めにつまずくポイントなのです。

特に、D2Cのように、実店舗を持たず、ECサイトのみで商品の販売を行うビジネスでは、ECサイトの制作はより重要となるのです。

ECサイトを制作する際に、事業者が問題とする点は、ECにどのような機能を付ければ良いか?

どの決済方法を採用するか?ユーザーの購買意欲を高めるために何をすれば良いか

と言ったことです。

これらは、もちろんどれも重要な問題ではありますが、D2Cブランドがまず注意しなければならないのが、ECサイトの制作においてもブランドの世界観を徹底して追求するということです。

これは、利便性や機能性を重視しないということではありません。

分かりやすく利便性の高いサイトでありながらも、ブランドの世界観を反映させることが重要ということです。

D2Cブランドの多くは、スタートアップ企業が立ち上げた全く知名度のないブランドです。

そこから顧客を獲得していくためには、ECサイトやSNS、ブログなどを活用して、ブランドの価値を高めていくことが必要なのです。

従来のECサイトは、商品を販売することが目的であり、サイトの構築には利便性が第一と考えられていました。

しかし、D2Cでは、ECサイトもマーケティングの要の一つであり、ブランドの世界観を顧客に伝えることができる重要な場所であるのです。

こういった理由から、D2CでECサイトを制作する際には、ブランドの世界観が最も重要なキーワードとなるのです。

スマホユーザーだけがターゲットではない!

また、現在ECサイトを制作する際に、注意すべき問題として、スマートフォンに対応しているかということがあります。

スマートフォンは消費者に間に広く普及し、多くのユーザーはスマートフォンからECサイトを閲覧すると考えられています。

そのため、ECサイトのスマートフォン対応は必須であり、今では初めから、スマホユーザー向けにECサイトを制作するブランドも多いのです。

実際に、総務省が行っている調査では、インターネットを閲覧する際に使用する端末として6割のユーザーがスマートフォンを利用していると言う結果が出ています。

さらに、この調査では、ECサイトを利用するときに使用する際に使用する端末として8割のユーザーがスマートフォンを利用していると言う結果が出ているのです

つまり、ECサイトで商品を購入してくれるのは、圧倒的にスマホユーザーが多く、ネットユーザーの多くがスマートフォンにシフトしていると言うことなのです。

この調査結果から考えても、ECサイトをスマホユーザー向けに構築するのは必然と言えますし、実際に、9割以上のD2Cブランドがスマートフォンに対応したECサイトを構築しています。

しかし、D2CブランドがECサイトのターゲットをスマホユーザーだけに限るのは、少し問題があります

自社の顧客が圧倒的に若い世代が多いのであれば良いかもしれませんが、幅広い世代をターゲットしている場合や、比較的年齢の高い層をターゲットしている場合、PCやタブレットのユーザーもある程度は存在しているはずなのです

また、ターゲットを若い世代とした場合でも、そのブランドが年齢の高い層に支持されると言うことも考えられます。

これらのターゲットを無視して、ECサイトをスマホユーザー向けに構築した場合、これらのターゲットを切り捨てることになるのです。

これらのことから考えて、D2CブランドがECサイトを構築する際には、どの端末からも快適に利用することができるようにすることが大切なのです。

まとめ

D2Cは、ECサイトのみで商品を販売するビジネスであるため、ECサイトの構築が難しいと考えられています。

しかし、D2Cにとっては重要となる問題があるのです。

それが、今回説明したブランドの世界観の問題です。

これは、D2Cにとって、ECサイトが商品を販売するだけの場所ではないために生じる問題なのです。

さらに、ターゲットは誰なのかと言うことも大きな問題となります。

スマホユーザーの利用が多いことは事実ではありますが、ターゲットを絞り込みすぎてしまえば、有望な顧客を失うことになりかねないのです。