2022年8月22日
D2Cビジネスでオムニチャルを成功させるポイント
2000年代後半頃より、徐々に「D2C」というビジネスモデルが注目を集めています。
インターネットやスマートフォンの普及に伴いECコマースが拡大したことにより、国内外で需要が伸びているビジネスモデルです。
D2Cとは、Direct to Consumerの略称であり、ブランドやメーカーが自社内で企画、製造した商品を、消費者の元へ直接商品を販売するビジネスモデルです。
IT企業では、すでに自社で開発した商品やサービスをWeb上で提供することは一般的になっているのですが、D2Cでは生活用品やアパレル、化粧品など、実体のある商品を取り扱っていることが大きな特徴でしょう。
このように顧客の購買行動の変化により、小売業はD2Cなどを展開し、顧客がどこにいても買い物を楽しむことができるオムニチャネル化が求められるようになっています。
ですが、実際にオムニチャネルといっても、ただすべてを統合すれば良いというわけではありません。
そこで今回は、D2Cビジネスでオムニチャネルを成功させるポイントについて、詳しくお話させていただきたいと思います
今後D2C市場への参入を検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
オムニチャネルとは
オムニチャネルとは、販売形式を問わず、すべての顧客との接点において、同等のサービスを提供する考え方や戦略のことを言います。
オムニとは「すべての・あらゆる」という意味を持ち、チャネルは「経路・媒体・ルート」を意味していますので、オムニチャネルは「あらゆるルートを統合する」という意味を持ちます。
実店舗やWebサイト、広告、SNS、DMなど、顧客と接点を持つすべてのチャネルですので、顧客が求めるモノを、いつでもどのような接点でも同じように購入することができる環境作りがオムニチャネルなのです。
オムニチャネルのメリット
オムニチャネルを行うことで、あらゆる情報が統合されていますので、どのチャネルからでも同じサービスを受けることができ、シームレスな対応を実現します。
そしてシームレスな対応により、顧客満足度が向上することに期待することができるでしょう。
また、オフラインとオンラインの在庫を一括管理しますので、在庫の無駄を削減することができ、適切な在庫管理を行うことができます。
そして、顧客情報をまとめて管理することができることもメリットでしょう。
すべてのチャネルの顧客情報を一元化し、まとめて管理することができますので、統合された顧客の行動データを得ることができます。
顧客は、チャネルごとに顧客情報を入力する必要がなくなりますし、企業にとってもWebサイトの閲覧履歴や行動履歴、購入品などから顧客分析を行うことができ、顧客ニーズに迅速に対応することができるのです。
それぞれのチャネルの強みをしっかり活かせ、オンラインで継続的なコミュニケーションの実現と、丁寧で詳細な情報提供を行い、オフラインで感性に訴えることで、それぞれの良いポイントを組み合わせて活用し、顧客満足度向上とファン獲得に繋げましょう。
オムニチャネルを成功させるポイント
・チャネルごとの意識の違いを無くす
オムニチャネルを成功させるには、まず社内の体制を変えなければなりません。
顧客はいつでも最適な購入方法を選択することができるようになっているので、D2C事業者はどこで何を売るか、ということから、顧客との絆を深め、その結果顧客生涯価値を高める、という考え方にシフトしなければなりません。
社内でチャネルごとに部門が分かれていると、部署ごとの売上やチャネルごとの囲い込みに対する意識が生まれてしまい、オムニチャネルを成功させることが難しくなってしまいます。
チャネルにとらわれず、シームレスなサービスを提供することができる社内環境を整えることが重要です。
・ブランドイメージを統合する
オムニチャネルは、実店舗やオンラインに関わらず、すべてのチャネルで顧客との接点がありますので、実店舗やパソコン、モバイルWebサイト、カタログでのブランドイメージを統一し、顧客にチャネルの違いを意識させない、ということが重要なのです。
D2Cブランドならではの独自のブランド世界観をしっかり守り、ブランドが顧客に伝えたいイメージをそのまま伝えることができるようにしましょう。
・サービスを統合するためのシステムを導入する
オムニチャネルで重要なことは、顧客が時間や場所を問わずに購入することができることです。
そのためにはシステムの投資も必要ですので、すべてのチャネルの顧客情報を管理するための顧客情報管理ツールや、実店舗やECサイトなどすべての在庫情報を一元化するツールなどは、シームレスな顧客対応を実現する上では欠かすことができません。
また、実店舗やWebサイトの区別なく、注文先を問わずに配送することができる流通システムも重要です。
まとめ
以上、D2Cビジネスでオムニチャネルを成功させるポイントについてお話させていただきました。
オムニチャネルを導入するには、システムの導入や、従業員の意識改革など、さまざまな課題がありますが、オムニチャネルを成功させることができれば、顧客はシームレスでストレスのない購買体験を実現することができ、ブランドのファンになり、顧客エンゲージメントの獲得や、売上拡大に繋げることができます。
オムニチャネルの導入こそ、D2Cビジネスが成功する重要な戦略ですので、ぜひこの機会にオムニチャネルを導入してはいかがでしょうか。
