D2Cの本質は顧客と繋がることである!

今や大流行とも言えるD2Cビジネスは、デジタルを活用する新しいビジネスモデルとして広く普及しています。

しかし、D2Cはデジタルを駆使する仕組みこそ新しいものかもしれませんが、その考え方はデジタルを活用して顧客と繋がることを大切にし、それをビジネスに役立てていくという、昔ながらの商売の基本とも言えるものであるのです。

D2Cの本質は、顧客と繋がることであり、デジタルはその一つの手段に過ぎないのです。

そこで今回の記事では、D2Cにおいて顧客と繋がることの重要性について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

D2Cビジネスは顧客と直接繋がることが重要!

D2Cとは、Direct to consumer<ダイレクト・トゥ・コンシューマー>の略称で、商品を企画する段階から製造、広告宣伝、販売、物流に至るまでのすべての工程を自社で一貫して行う仕組みのビジネスモデルです。

デジタルを最大限に活用することが最大の特徴であり、SNSを軸としてマーケティングを行い、自社ECサイトで販売をするのが基本となります。

このビジネスモデルは、ここ数年と言う短い間に急速に成長しており、現在、市場には多くのD2Cブランドが誕生し、そのジャンルも多岐に及んでいます。

このビジネスモデルがこれほど急激に成長したのは、現代の消費者が求めるニーズとこのビジネスが上手く合致したことも一因ですが、デジタル化が進む現代においてデジタルを最大限に活用するビジネスであったことも大きな理由の一つと言えます。

しかし、それ以外にもこのビジネスを成長させた大きな理由があります。

それが、顧客と直接繋がることを大切にするビジネスであるということです。

D2Cは、前述のようにDirect to consumerの略称であり、消費者に直結したビジネスです。

この言葉の通り、従来のような数多くの中間業者を介することなく顧客と直接繋がり、顧客一人一人と向き合っていくことがD2Cにとって最も重要であり、今の時代に求められていることでもあるのです。

D2Cは基本的には、販売はインターネット上の自社ECサイトのみで行います。

また、広告や宣伝、販促に関わることもSNSなどを利用し、デジタルで完結させることが基本であるため、顧客と直接繋がることができるのは、オンライン上に限られてしまいます。

しかし、この限られた接点だけであっても、それを最大限に利用し、顧客との繋がりを強固なものにすることをD2Cビジネスでは重要と考えるのです。

従来の店舗型ビジネスでは、店舗において顧客と実際に対面し、コミュニケーションをとることができましたが、その利点を活かしているケースは少なく、顧客との繋がりは稀薄でした。

店舗を持っていても、そこで商品を売ることだけが目的となっており、顧客との繋がりをそれほど重要と考えてはいなかったのです。

しかし、現在国内の市場は低迷し、モノ自体が売れなくなってしまっています。

この状況で、顧客にモノを買ってもらうためには、その顧客が必要としているモノ、本当に求めているモノを提供していかなくてはならないのです。

しかし、これまで顧客との繋がりを重要と考えていなかったビジネスでは、顧客が本当に何を求めているのかなど知る由もありません。

顧客と繋がりを持ち、その顧客一人一人を理解していなくては、顧客が本当に求めるものなど理解することができないのです。

D2Cビジネスが、現在の市場で支持を集めることができているのは、この顧客との繋がりを最も大切にしているからなのです。

古くは、商売と言えば顧客の一人一人の顔や名前が分かり、その顧客の声を直接聴くことができるものでした。

しかし、それが時代の流れや進化によって、ただモノを売り、それを買うというだけの関係となったのです。

そして、現在はそのただモノを売るビジネスが成り立たなくなってきています。

そして、求められるようになったのが、古く行われていた顧客の顔が分かる商売であり、商売の原点に立ち返っていると言えるのです。

D2Cビジネスは、時代に即し、デジタルを活用するビジネスではありますが、基本は、この古くからの商売と同じ考え方を持っています。

そして、この考えはD2Cビジネスだけに限ったものではありません。

全てのビジネスがこの商売の原点に立ち返る必要があると言えるのです。

まとめ

現在、顧客からの支持を得ているD2Cブランドは、このD2Cの本質とも言える考え方を正しく理解し、顧客との繋がりを大切にしています。

しかし、全てのD2Cブランドがこの顧客との繋がりを重要視しているわけではありません。

中には、従来型のビジネスの考え方のまま、D2Cにビジネスモデルだけを転換したようなブランドも多く存在しているのです。

D2Cビジネスがいくら流行しているからと言って、このようなブランドが、D2Cブランドとして成功できるわけがありません。

本質を理解していないブランドが、いくらD2Cを標榜しても、その考え方を変えなければ、従来のビジネスと何ら変わりはないのです。

D2Cビジネスを成功させるためには、この顧客との繋がりを重要と考えるD2Cの本質を正しく理解することが必要となるのです。