ECビジネスの流行がどんどん変化する中で、世界観を重視する昨今の消費行動に合ったD2Cビジネスが注目を集めています。
D2Cビジネスは、自社内で企画、製造した商品やサービスを、自社内が運営するECサイトにて、顧客に直接商品を販売するという仕組みです。
D2Cビジネスは、品質を重視することも重要なのですが、商品の機能性よりも、自社独自の世界観を重視することが特徴です。
D2Cビジネスを行う上では、ランディングページが必要不可欠でしょう。
ランディングページを制作することが重要なのですが、ランディングページに関してはボタンの色を変更したり、オファー名称を変更したりと、少しの違いであってもコンバージョン率が2倍や3倍にもなる、非常に奥深いものです。
今はネット時代と言われていますが、売れるためには「良い商品」を作るだけではなく、顧客心理を上手くくすぐり、思わず購入したくなるようなランディングページを作ることが重要です。
そこで今回は、D2Cビジネスに活用できる、コンバージョン率向上のための心理術について、詳しくお話させて頂きたいと思います。
今後より効率よくD2Cビジネスを進めようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
Contents
周りがどれだけ騒がしくても、自分の名前が呼ばれると自然と耳に入ってくる、電車で眠ってしまっても最寄り駅のアナウンスが流れた瞬間に目が覚めた、などの経験はないでしょうか。
カクテルパーティ効果は、もし騒がしい場所や多くのやり取りが行われている場所であっても、自分に関係する情報は自然と注意が向くことを言います。
だからこそネットユーザーに興味を持ってもらうためには「自分のことだ」と思わせることが非常に有効なのです。
もしキャッチコピーがおしゃれでないとしても、そのキャッチコピーに合致するターゲットユーザーがそれを見ると、思わずクリックしてしまうのです。
ネットユーザーは、最新の情報を入手する際や、自分の疑問を解決するためにネット検索をしたりと、能動的に情報を求めています。
ですので、ネット広告から瞬発的に誘導されるランディングページであっても、いきなり自社商品やサービスを全面的にアピールすることは止めるべきでしょう。
最初から「いかにも宣伝」と思わせてしまうと、顧客は「今自分が求めている情報はここにはない」と感じ、すぐに逃げてしまいます。
まずは顧客が求めていそうな情報を提供し、途中からさりげなく自社商品をおすすめする、という流れを意識しなければなりません。
「P:Probkem(問題提起)、〇〇でお困りではないですか?」「A:Agitation(問題を炙り出し煽り立てる)、××で嫌になってしまいますよね」「SO:Solution(解決策の提示と証拠)、そんな悩みも〇〇なら簡単に解決できます、その理由は~」「N:Narrow down(限定・緊急)、この商品は〇〇なので数に限りがあります」「A:Action(行動)、今すぐお申込みください」
このように、PASONAの法則に基づいたランディングページは、自然に良い流れで購入まで誘導することができます。
大勢の他人の判断を信じ、それに基づいた行動を取る心理を「社会的証明の原理」と言います。
これは、「行列が出来ている店だから美味しいのだろう」「多くの人が購入している商品だから良いものなのだろう」と評価してしまう心理のことです。
そしてこれが呼び水となり、同じ判断や選択をする人が増え、さらに評価が連鎖していく状態を「ハンドワゴン効果」と言います。
特に日本人は、多くの人が購入しているものや、人気があるものを好む傾向にありますので、ハンドワゴン効果を発揮しやすいと言え、興味や関心、購入したい気持ちを高めることができます。
人は、選択肢が多いと選びにくくなる、という性質があり、これを決定回避の法則と呼びます。
ネット広告から誘導するランディングページの場合、無駄な選択肢を与えないので、勢いで申し込ませるための瞬発力が必要です。
今でもD2CビジネスのWebサイトを見ていると、商品Aのモニターを訴求しておきながら、本商品の定期コース申し込みボタンや、他の商品とのセット購入ボタンを設置していることがありますが、これは決定回避の法則とまったく逆の行動をしており、コンバージョン率が下がるだけなので絶対にしてはいけません。
以上、D2Cビジネスに活用できる、コンバージョン率向上のための心理術をご紹介させていただきました。
オフラインの時代と同様、オンラインの時代であってもダイレクトマーケティングは一種の心理戦です。
商品購入をお願いしたり、商品の魅力のみをアピールするのではなく、消費者心理をしっかり理解して、顧客の心をつかむ工夫を凝らすことで、ランディングページでのコンバージョン率を向上させることができます。
D2Cビジネスには非常に役に立ちますので、ぜひこれらの心理術を理解して、有効活用してくださいね。