D2Cは、近年急速に成長しているビジネスモデルです。
現在では、多くのD2Cブランドが誕生しており、そのジャンルは多岐に渡っています。
そして、その中でも、勢いを増しているのが化粧品やコスメを取り扱うD2Cブランドです。
この化粧品やコスメのD2Cが急増している理由はいくつかありますが、中でも大きいのが化粧品業界に変化が起こっていることなのです。
そこで今回の記事では、D2Cに化粧品ブランドが増えている理由について説明したいと思います。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
D2Cは、中間業者を介さずに、商品を自社ECサイトにおいて直接消費者に販売するビジネスモデルです。
このビジネスは、近年勢いを増しており、現在では数多くのブランドが誕生しています。
このビジネスモデルの特徴は、商品から販売までを自社で内製すると言う仕組みであることから、中間マージンや実店舗の運営に関するコストを抑えることができると言う点です。
これにより、商品の価格を従来よりも下げることが可能なのです。
また、マーケティングに関しても、従来のような大掛かりな広告などではなく、SNSを中心としたデジタルを活用するのが基本となっています。
そして、D2Cがここまで急速に成長することができたのは、このデジタルを活用するビジネスであったからなのです。
D2Cのマーケティングは、基本的にSNSを活用して行います。
FacebookやInstaglam、twitterなどで、消費者と直接コミュニケーションをとり、関係性を構築しながら、自社ブランドのファンを作り囲い込んでいくのです。
実際に、多くのD2Cブランドが、SNSをうまく活用することで、大勢のファンを産み出しています。
そのSNSの中でも、最も利用されているのがInstaglamです。
Instaglamは、画像や動画の投稿を中心とするビジュアルに特化したSNSであり、その特徴から女性ユーザーが多くなっています。
そのため、Instaglamを活用するのは、女性向け商品を取り扱うD2Cブランドが多く、特に増えているのが化粧品やコスメを扱うブランドなのです。
化粧品やコスメの業界は、近年頭打ち状態にあると言われています。
それにもかかわらず、化粧品のD2Cブランドが増えているのは、化粧品業界の現状と消費者のニーズにずれが生じているからと考えられています。
そもそも、化粧品業界は、商品のジャンルごとに専業のメーカーが存在し、住み分けするような形で成り立っていましたが、市場が成熟したことにより、その住み分けのバランスが崩れてきているのです。
各メーカーがこれまでのジャンルにこだわらずに、他のジャンルにも進出するようになり、さらに、他業界からの進出も増えたため、激しい競争が繰り広げられているのです。
そして、この競争の中で差別化を図るために、多くの企業が有名な芸能人を採用しています。
この人気の高い芸能人と言うのは、売り上げにも多大な影響がありますが、人気があればあるほどかかるコストも莫大なものとなっているのです。
そのかさんだ広告宣伝費用は、結果として、商品価格を高くすることに繋がってしまっているのです。
消費者の多くは、品質が良いから価格が高いのは仕方のないことと認識してはいます。
しかし、その一方で、できる限り安く手に入れたいと考えていますし、広告宣伝のために価格が上がることを望んではいないのです。
特に、現在は経済情勢が悪化し、消費者の多くは無駄な消費を控えるようになってきています。
化粧品やコスメなどは、無駄とは言えませんが、食料品や日用品と比較すると、必要不可欠な商品と言うわけではありません。
また、価格帯も様々であるため、経済的に不安定である場合、低価格のものに流れることが多いのです。
現在の化粧品業界は、消費者のこのようなニーズの変化を理解しておらず、大きなずれが生じてしまっているのです。
そして、現在のこのような状況を受けて、勢いを増しているのが化粧品、コスメのD2Cブランドなのです。
D2Cが、これまでの化粧品業界と大きく異なるのは、中間業者に対するマージンや広告宣伝コストがかからないという点です。
前述のように、高額なコストをかけて芸能人を採用すると言ったことがないため、価格に上乗せさせる必要がなく、高品質な商品を適正な価格で販売することが可能なのです。
特に最近では、顧客一人一人に合わせたパーソナライズ化粧品のD2Cブランドが増えてきています。
この顧客一人一人に異なる商品を提供すると言うのは、従来ではさらにコストがかさみ、高価格となってしまっていました。
それがD2Cであれば、高品質な商品を従来よりも低価格で購入することができるのです。
現代では、これまでのように高額な広告宣伝費を商品を高く売ることで賄うようなビジネスでは、消費者のニーズを満たすことができなくなっているのです。
そして、この消費者のニーズの変化に上手く合致したのがD2Cであり、今後もその勢いは続いていくと予想されているのです。
ここ数年の間に、消費者のニーズは大きく変化しています。
その中でも、求められるようになったのがD2Cと言うビジネスモデルであり、それは化粧品業界に限らず、どの業界でも同様なのです。
その中で、化粧品のD2Cが成長しているのは、現在の化粧品業界の現状と消費者の変化したニーズに大きな隔たりが生じているからなのです。
そして、このD2Cの躍進は今後も続いていくことが予想されます。
消費者は、これまでのビジネスによって生み出される商品よりも、D2Cによって適正な価格で販売される商品を求めているのです。