ユーザーがD2Cに求めているのは答えではなく体験!

従来では、消費者は企業やメーカーが提供する商品を購入するのが一般的となっていました。

しかし、現代の消費者は、ただそのような商品を選択するだけの消費活動に嫌気がさしています。

消費者の多くは、自身に本当に必要な価値のある商品を求めるようになっており、そして、その価値と言うのは商品そのものの価値だけではありません

商品を知るところから、その商品を実際に利用するまでの一連の体験に価値を見出すようになっているのです。

そこで今回の記事では、ユーザーがD2Cに求めている体験について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

多様化する消費者のニーズ

現代は、スマートフォンが広く普及したことにより、デジタル化が急速に進んでいます。

これにより、消費者はこれまでとは比べ物にならないほど多くの情報を、簡単に入手することが可能となりました。

しかし、その中には、多くの広告など、消費者が必要としていない情報も含まれています。

そのため、消費者はその情報が正しいのかそうでないのか広告なのかそうでないのかと言うことに敏感になっています。

自身に必要な情報を入手したいけれども、どの情報が正しく、自身に必要なものなのか分からなくなっているのです。

これは、商品を選ぶ際も同様です。

現在市場には、商品が溢れるように存在し、インターネット上には、その商品に関する広告や情報が溢れています。

消費者の多くは、その中から正しい情報を選択し、それをもとに必要な商品を選択することに苦痛を感じているのです。

実際に、多くの消費者がインターネット上での検索活動をしなくなっていると言われています。

そして、それは、若い世代になるほど顕著となっているのです。

消費者が検索活動をしなくなると言うことは、消費者が何を求めているのかを探ることが難しくなると言うことです。

これが、既に多様化している消費者のニーズを、さらに分かりづらくしているのです。

しかし、消費者は、検索活動を行わないからと言って、全く消費活動をしないわけではありません。

必要だと感じたものや本当に欲しいものがあれば、消費者は積極的に消費活動を行うのです。ただ、その消費者が本当に求めているものと言うのが、従来とは大きく変わってきているということなのです

従来では、商品は既に消費者の目の前に在りました。

商品ありきの商売が一般的であり、商品とは、企業やメーカーが提供している中から選択するだけのものであったのです。

消費者は、企業やメーカーが出した答えを提案され、それを受け入れていたのです。

しかし、先ほども述べたように、消費者の多くはこの状況に疲弊し、企業やメーカーが押し付けてくる答えに嫌気がさしているのです。

企業やメーカーが提案している答えには多くの種類がありますが、現在の消費者はその中から選ぶのではなく、より自身に合ったもの、自身の嗜好に添ったものを求めるようになっているのです。

自身の嗜好や関心、悩みや抱えている問題などを知ってもらい、それを解決できるような商品を求めているのです。

つまり、現代の消費者が求めているのは、企業やメーカーが提案する答えではなく消費者一人一人を理解し、寄り添い、共に解決し、答えを出していく事なのです

例えば、化粧品の場合、市場には、既に多くのブランドが数えきれないほどの商品を提供しています。

従来であれば、消費者はその中から自身に合うものを選択していました。

しかし、それほど多くの商品の中から自身に合うものを選び出すと言うのは、簡単なことではありません。

ほとんどの消費者がある程度のところで妥協して商品を選んでいるのが実情なのです。

そして、その選んだ商品が自身に合わなければ、また別の商品を試すと言うことを、多くの消費者が繰り返しているのです。

しかし、そもそも、肌の質は消費者一人一人異なりますし、悩んでいることも異なるのです。

このそれぞれの悩みを引き出し、それを共に解決できる道を探すことが、消費者が求めている事なのです。

そして、現在それを提供しているのが、化粧品D2Cが提供するパーソナライズサービスなのです。

体験を提供するD2C

パーソナライズサービスは、顧客に対し詳細なアンケートやオンライン上の診断を行い、その結果を基に、顧客一人一人に最適な商品を導き出すサービスです。

化粧品の場合は、消費者一人一人に肌質に関して悩んでいることや、どのような肌質を求めているかなどを詳細に聞き出し、消費者の悩みや問題を形にしていきます。

そして、そのデータを基に、消費者に最適な商品を提案していくのです。

この自身の悩みを共有し、共に解決していくと言う体験に多くの消費者は共感するのです。

さらに、このサービスの凄いところは、継続して利用するほどに、より自身に合った商品が提案されると言う点です。

商品を使用後も顧客に寄り沿い、使用感や問題点などを聞き出し、それをフィードバックしていくことで、より顧客に合った商品を提案しているのです。

顧客は、この一連の体験を共に商品を作り出していると感じ、そこに価値を見出すようになります

人は誰でも、自身の悩みや問題を聞いてほしいと思っているものですし、自分のためだけに特別な商品が作られるのを嬉しく思うものなのです。

まとめ

現在の消費者は、従来のように提供された商品をただ購入することを求めてはいないのです。

消費者の多くは、商品を購入することで得ることのできる、価値のある体験を求めているのです。

D2Cビジネスは、この価値のある体験を提供することのできるビジネスです。

この流れは、今後勢いを増していくとみられており、価値ある体験を提供するD2Cブランドが続々と誕生していくと予想されています。