近年、市場でD2Cというビジネスモデルが注目を集めています。
D2Cとは、Direct to Consumerの略称であり、「Direct」という言葉にもあるように、顧客とブランドが直接繋がる仕組みが構築されています。
既存モデルよりも収益性が高く、自由度が高い運営を実現することができますので、今さまざまなブランドがD2Cの展開を始めています。
D2Cビジネスは、スタートアップ企業であっても行いやすいビジネスモデルですので、新規事業としてD2Cビジネスを始める事業者の方も多いことでしょう。
このような場合はまずは商品の認知度を高めるために、営業活動を行わなければならないのですが、最近ではひとえに営業といっても、業務内容によっては、インサイドセールスとフィールドセールスに分けて捉える考え方が多くなってきました。
ですがこの意味や違いを正確に理解していなければ、正しく行うことができませんよね。
そこで今回は、スタンダードになりつつあるインサイドセールスを理解するために、D2Cビジネスでのインサイドセールスの重要性と期待される効果について、詳しくお話させていただきたいと思います。
これからD2Cビジネスの展開をしようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
インサイドセールスとは、電話やメール、ダイレクトメールを用いた顧客に対するアプローチやフォローなどを行う、内勤営業のことを言います。
従来までの営業活動では、1人の顧客の管理に関する業務のすべてを1人の営業担当者が管理し、さらにそこから見込み客の獲得や育成、受注、受注後のフォローまでを、ほとんど対面で行っていました。
ですが今は、インターネットの普及に伴い、多様なツールが出現しているので、訪問営業だけではなく、オフィスや自宅にて、メールや電話、オンライン商談ツール、Webコンテンツを活用し、商品やサービスの営業活動をすることが可能になりました。
これをインサイドセールスと言います。
なぜインサイドセールスがここまで重要視されているのか、それは労働人口の減少による営業人材の不足が挙げられるでしょう。
元々日本企業の営業は、人海戦略による取り組みがほとんどであり、数が物を言う世界でしたが、少子高齢化が進むにつれて、若年層の人材不足により、多くの企業が今までと同じ営業戦略を取ることが難しくなってきています。
その結果、営業組織としては、業務効率化が必要になりますので、分業による効率化に期待することができるインサイドセールスが解決の糸口になるのです。
また、インターネットが発達していることにより、顧客は営業担当者と対面して商談されなくても、商品やサービスに関する多くの情報を自分自身で収集することができるようになりました。
このように、能動的に情報を取りに行く、という行動に変化しているので、その期待に見合う仕掛けをすることこそ、潜在顧客との接点になるのです。
また、顧客ニーズについてもあらかじめ情報を収集し、ある程度の準備をしておかなければ、顧客の方が知識を持っている、という状態になってしまうおそれがありますので、顧客の状態を把握するという意味でもインサイドセールスの業務が非常に役に立ちます。
インサイドセールスによって期待される効果は、主に業務効率化と顧客満足度の向上です。
訪問営業では、移動時間がつきものですので、自社から相手先までの移動時間や商談までの時間などを考慮すると、1日多くても4~5件ほどが精一杯ではないでしょうか。
ですがインサイドセールスでは、パソコンやタブレットに向き合い、電話やオンラインシステムによって、相手と接続するだけで良いので、業務効率化に繋がります。
また、非訪問営業と訪問営業を分けることで、個々の業務に専念することができ、見込み顧客の発掘や育成に専念することができますので、従業員の負担軽減にも繋がります。
そして、インサイドセールスの強みは、スピード感ですので、このスピード感を生かすことで、より気持ちよく商品やサービスを購入してもらうことができます。
インターネットが普及している現代は、売り手だけでなく買い手にも変化が生じているということを理解して、買い手の購買意欲が高まっている時に適切なアプローチを継続して行うことが重要です。
以上、D2Cビジネスでのインサイドセールスの重要性と期待される効果についてお話させていただきました。
営業の業務効率化、売上を上げるための見込みの高さなどは、多くの企業が抱えている悩みでありますので、今後さらにインサイドセールスを導入する企業が多くなっていくことが考えられます。
大手企業にとっては更なる営業力の強化になりますし、中小企業であれば組織全体での営業力不足を補う手段になりますので、ぜひこの機会にインサイドセールスの理解を深めてくださいね。