消費形態が大きく変化する今の時代において、D2Cという新しいビジネスモデルが登場し、注目を集めています。
D2Cは、ECサイトを中心としたビジネスモデルであり、自社内で商品の企画や製造を行い、そして消費者に対し販売までを行うことが特徴です。
商品の企画や開発段階で、消費者の意見や要望を聞き、それを反映させることができますので、独自性の高い商品が出来上がるのが魅力でしょう。
D2Cビジネスでは、独自のブランドを構築することを目的としていることが多いので、大量生産や大量消費を前提とした商品とは性質が大きく異なります。
D2Cビジネスは、年々市場を拡大しており、それと共に顧客獲得への競争は激しさを増しており、D2Cビジネスを行っている小規模企業にとっては、非常に厳しい市場環境にあることでしょう。
実際にも自社D2Cビジネスの運用や集客に課題を持たれている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、D2Cビジネスで競合に負けないための「ランチェスターWeb戦略」について、詳しくお話させていただきたいと思います。
D2Cビジネスを確実に成長させていきたいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
ランチェスターの法則とは、兵力や武器効率を考慮し、戦闘における攻撃力を計算する理論です。
このランチェスターの法則をECマーケティングに応用することで、中小企業や小規模ビジネスであっても大手企業に勝つことができると言われています。
攻撃力は販売力に、兵力数をリソースに、武器性能を効率化に置き換えてECビジネスに応用していきます。
このランチェスターWeb戦略での販売力は、リソースの2乗に比例しますので、それに効率化を掛けて計算していきます。
ですので、計算上ではリソースが分散するほど、企業の販売力が低下してしまうのです。
リソースが分散してしまえば、販売力が下がってしまいますので、D2Cビジネスの売り上げに伸び悩んでしまう場合が多いので、大手企業と比較してリソースが少ない中小企業が、それでも大手企業に勝つためには、取り扱い商品を絞り込み、特定の商品にリソースを集中させなければなりません。
自社D2Cビジネスを運用する際は、安売りをしないということが鉄則です。
大手企業は仕入れや販売において、スケールメリットが働きますので原価率が下がりやすく、そして安売りをしても粗利を確保しやすくなりますので、大手企業は安売りをするほうが有効な販売戦略でしょう。
ですがその一方で、大手企業以外のブランドは、スケールメリットが働きにくいので、大手企業と比較すると、どうしても商品原価が高くなってしまいます。
単純な値下げ競争では大手企業に勝つことができませんので、まずは大手企業と中小企業のコスト構造の違いをしっかり理解し、中小企業は価格戦争を避けるべきであり、値引きで勝負すべきではないのです。
中小企業が大手企業と戦うには、ブランドの専門性を高めること、もしくは高級路線にシフトすることが重要です。
何かに特化したブランドを専門家し、その商材のスペシャリストになれば、ブランドの信頼性が高まり、顧客に対する訴求力が高まりますし、Google検索のSEOにも効果的です。
また、高級路線へシフトする戦略もブランドの信頼性やスタッフの目利き力で勝負をすることができますので、中小企業であっても十分に勝ち目があると言えるでしょう。
中小企業にとって不利な戦いである「価格競争」をいかに避けることができるか、と考えることが重要です。
ランチェスターWeb戦略では、効率化も非常に重要な要素ですので、D2Cビジネスを効率化する方法として、バリューチェーン分析を応用した戦略も欠かせません。
バリューチェーン分析とは、企業活動を価値の連鎖(バリューチェーン)であるとみなし、構成要素の効率化や差別化によって企業価値を高められるとするビジネス理論です。
バリューチェーン分析により、自社の強みとなる差別化要素と、弱みとなるボトルネックを正確に把握し、強みを伸ばして弱みを補う、という視点を持って、リソースを集中すると、効率化に繋がりやすいでしょう。
以上、D2Cビジネスで競合に負けないための「ランチェスターWeb戦略」についてお話させていただきました。
ランチェスターWeb戦略は、今後さらに拡大するであろうD2C市場で非常に役に立つ考え方でしょう。
ランチェスターWeb戦略によって、ビジネスを成長させたD2Cブランドの事例も非常に多くなっていますので、ぜひこの機会にランチェスターWeb戦略の知識を得て取り入れ、今後のビジネスの役に立て、D2Cビジネスを確実に成長させてくださいね。