買わない理由を探ればD2Cが求めるニーズが見える!

現在のマーケティングでは、消費者が何を求めているのか、なぜその商品を購入するのかと言うことに焦点を当てているケースが多くみられます。

消費者が商品を購入する理由を知ることは、もちろん重要なことではありますが、その一方で、消費者がその商品を購入しない理由を知ることも重要なことなのです。

これは、どのようなビジネスにおいても同様であり、D2Cビジネスにおいても重要なことであるのです。

そこで今回の記事では、D2Cにおける買わない理由を探る必要性について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

消費者が商品を買う理由とは?

消費者が商品を購入する理由、つまり買う理由は、消費者それぞれに様々です。

その中でも、特に多く聞かれるのが、これまでに購入したことの無い商品の場合には、価格が安い、安売りをしていたと言う価格に関する理由であり、商品を選ぶ際に価格が消費者に及ぼす影響がいかに大きいかが分かります

それに次ぐのが、店頭や広告で興味を持った品質が良さそうに見えたと言う商品の見た目に関する理由です。

これにより、同じような商品が並んでいる中で、多くの消費者に選ばれるには、商品のパッケージや包装と言った見た目も重要であるということが分かります

一方、継続して購入している商品の場合には、買う理由は大きく変わってきます

継続して購入している商品を購入する理由、つまり続けて買う理由で多いのは、

その商品の品質に満足している自分に合った商品であると言うことです。

この場合には、実際に商品を購入し、使用しているのですから、商品購入後の使い心地への満足度の高さが買う理由に影響を与えるのです。

しかし、このようなポジティブな理由が多い一方で、他に魅力的な商品がない、選ぶのが面倒、その商品しか置いていないと言うようなネガティブな理由が、比較的多くなっているのも、続けて買う理由の特徴と言えます。

買う理由よりも買わない理由のほうが複雑である!

上記のように、買う理由は、商品の価格や品質が与える影響が大きいことが分かります。

一方、買わない理由は、買う理由よりも少し複雑な理由が多いのです。

消費者が、これまで購入したことの無い商品を買わない理由で、最も多く聞かれるのは、商品の価値と価格が釣り合わなかったと言うことです。

これは、その商品を購入しようと思ったものの、自身が考えるその商品の価値よりも、商品の価格が高かったと言うことになります。

これは、単純に価格が高いから買わないのではなく、その価格を払うだけの価値がその商品にはないと判断しているのです。

この時、ポイントとなるのは、考えていたよりもと言うところです。

実際の価格と自身が思っていた価格との間に生じるギャップが問題なのです。

この思っていた価格と言うのは、消費者が心で思っている商品価格のイメージであり、内的参照価格とも呼ばれます。

この消費者の心理を、価格が高いと言うところから妥当な価格に変えなくては、消費者はその商品を購入してくれないのです。

D2Cにおける買わない理由を探る必要性

D2Cビジネスにとっても、この消費者の買わない理由を知ることは重要です。

D2Cビジネスは、従来のように中間業者を介することがなく、基本的に店舗の運営も行わないため、その分のコストを商品の価格に反映させることができます。

つまり、従来であればかかっていたマージンを商品価格に上乗せすることが無くなるので、同じ品質の商品であっても価格を安く設定することが可能なのです。

これにより、消費者は従来よりも手ごろな価格で商品を購入することができます。

しかし、D2Cブランドで取り扱うのは、そもそもが高品質な商品が多いのです。

素材から吟味し、高い技術力で作られたと言うようなこだわりのある商品が多く、その場合、どうしても高価格となってしまうのです。

この価格設定は、実際には、従来よりも手ごろな価格であり、商品の品質に対して適正な価格ではあるものの、一般的には高価格と受け取られてしまうのです。

商品の価格に対し、消費者の多くが高いと感じるようであれば、その商品が売れることはありません。

D2Cブランドにおいて、商品の価格が高いと言われるようであれば、それは、商品の本当の価値を伝えきれていないと言うことになるのです

消費者の多くは、価格の安さに引かれることが多いものではありますが、その商品がどのような材料で、どのように作られているかを知れば、価格が高くても納得して購入してくれるものなのです。

まとめ

商品を買わない理由は、上記の理由だけではありませんが、買わない理由を知ることができれば、買ってもらうために何をすれば良いのかが分かるのです。

商品を買わない理由があると言うことは、一度は商品に関心を持ったということです。

このような有望な消費者を逃さないためには、消費者が持っている買わない理由を一つ一つ改善していくことが重要なことなのです。