D2Cビジネスで知っておくべき「フィッシングメール」のリスク

今、企業や個人が商品の企画から製造、販売までを一貫して行う「D2C」というビジネスモデルが大きな注目を集めています。

D2Cビジネスは、ECサイトを中心とした通信販売のビジネスモデルであり、自社内で製造した商品を、自社独自のECチャネルを通して、顧客に直接販売するビジネスモデルです。

D2Cビジネスの特徴は、商品の企画や開発という段階で、製造者が顧客の要望や意見を直接聞き、今までにない独自性の高い商品を作る、ということでしょう。

従来までのような大量生産、大量消費に重きを置いた量産品とは、一線を画すビジネスモデルです。

今D2Cビジネスを導入するブランドがどんどん多くなっているのですが、D2Cビジネスを行う上では「フィッシングメール」に関する知識は必要不可欠です。

D2Cブランドが多くなるにつれ、フィッシングメールの被害にあってしまうD2C事業者も非常に多くなっていることを知っておかなければなりません。

そこで今回は、D2Cビジネスで知っておくべき「フィッシングメール」について、詳しくお話させていただきたいと思います。

ECビジネスを行う上では、フィッシングメールの知識は必要ですので、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

フィッシングメールとは

D2Cビジネスを行うことで、自社顧客の氏名や住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報を管理しなければなりませんので、より一層セキュリティ対策を行わなければなりません。

D2Cビジネスを含め、ECビジネスでの情報漏洩は、ビジネスの存続に関わるほどの問題ですので、セキュリティに対する高い意識を持っておくべきなのです。

フィッシングメールとは、インターネット上で届く詐欺メールのことです。

フィッシングメールの送り主は、顧客が利用するネットバンクやクレジットカードの事業者になりすましており、メールによって匠に顧客を騙し、個人情報やログインID、パスワードを盗み出すのです。

フィッシングメールを開くと本文内に、詐欺のWebサイトへと誘導する文章とURLが記載されており、このURLの先に正規事業者を装った、詐欺Webサイトが開かれてしまいます。

そしてクレジットカードなどの情報を入力してしまうと、詐欺師に情報が渡ってしまい、クレジットカードを悪用されてしまったり、顧客のログインIDとパスワードでログインされるなどの被害にあってしまうのです。

さらに、メールにファイルなどが添付されていると、そのファイルを開いてしまっただけでコンピューターウイルスに感染してしまう可能性もありますので、URLだけでなく添付されているファイルにも気を付けなければなりません。

D2C事業者に向けたフィッシングメール

D2C事業者に向けてフィッシングメールが送られてくることも多く、この場合の特に多い事例が、そのECサイトで利用しているサーバー、もしくはWebサイト構築プラットフォームなど、インターネット事業者を装って送られてくることです。

メール内のURLにアクセスすると、詐欺サイトへと繋がり、管理画面へのログインへと誘導され、もしそれに対し本物だと思ってログインIDとパスワードを入力してしまうと、そのWebサイトだけでなく、同じログインIDとパスワードを利用しているWebサイトにも不正ログインされてしまうのです。

特に月商300万円~500万円を超えるほどの「売れているWebサイト」はターゲットになりやすい傾向がありますので、他の被害も含め、特に注意しなければなりません。

D2Cビジネスにおけるフィッシングメールのリスク

D2Cビジネスにおいて、フィッシングメールが届いてしまった場合の最大のリスクは、やはり顧客の個人情報が流出してしまうことでしょう。

Webサイトでは住所や電話番号、メールアドレスの他にも、さまざまな顧客情報が保有されていますので、Webサイト構築プラットフォームの管理画面にログインされてしまうと、一気に情報漏洩に繋がるのです。

このような状況に陥ってしまうと、ビジネスとしての責任が追求され、顧客からの信用を失ってしまい、ビジネスを続けることは非常に難しくなってしまうでしょう。

今、フィッシングメールの被害を受けるD2C事業者は増加傾向にあるので、「明日は我が身」という意識を持ち、ログインIDやパスワードは厳重に管理しておくべきなのです。

フィッシングメールの被害を抑えるための対策

フィッシングメールは、たった一通でビジネスの将来を左右する、非常に恐ろしいものであるからこそ、日頃からセキュリティに対する意識をしっかり持つべきなのです。

スタートアップが多いD2Cビジネスだからこそ、多くのコストをかけてセキュリティ対策を行うことは難しいかと思いますが、「不審なメールはクリックしない」「ログインIDとパスワードはサービスごとに使い分ける」ということを基本として考え、自社でできる対策を行っていきましょう。

まとめ

以上、D2Cビジネスで知ってくべき「フィッシングメール」について、詳しくお話させていただきました。

フィッシングメールは、単なる他人事として考えてはいけません。

実際にフィッシングメールを受けた企業も「まさか自分たちがこんなことになるなんて」と思っていますし、ビジネスをマイナスの方向へ大きく変えられてしまうのです。

自社を騙そうとする人、攻撃する人はいる、ということを意識し、自身の身は自身で守るためにも、ぜひこのような被害もしっかり対策し、D2Cビジネスを行ってくださいね。