D2CビジネスでのPoCの回し方

今、D2Cビジネスは国内でも非常に盛り上がりを見せていますね。

D2Cとは、自社内で企画や製造した商品を、仲介業者を介すことなく、顧客に直接商品を販売することが特徴です。

従来までは、実店舗を持たないということが、D2Cビジネスの定義と考えられていたのですが、市場が拡大しつつある今は、実店舗を持っているD2Cブランドも少なくはありません。

また、D2Cビジネスをスタートさせた時点では、自社ECのみの販売であっても、売上が伸び、商品の知名度が上がれば小売店に流通させる、という場合も多くなってきました。

D2Cビジネスは今流行のビジネスモデルですので、これからビジネスを展開しようと思われている方も多いことでしょう。

ですが実際に新規ビジネスとしてD2Cブランドを立ち上げても、アイデアが生まれない、どのような世界観を提供するか創出できない、グロースできない、などの壁に当たってしまうこともあるでしょう。

そこで今回は、D2CビジネスでのPoCの回し方について、詳しくお話させていただきたいと思います。

新規事業としてD2Cブランドを立ち上げようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

PoCとは

PoCとは、Proof of Conceptの頭文字を取った略称であり、新しい手法や理論、アイデアなどを実際に実現することができるのか、目的の効果や価値を認めることができるのか、などを確認するためのテストマーケティングのことを言います。

そもそもPoCは、ビジネスの成功確率を上げることを目的としていますので、PoCの回数をより多く実施することで、失敗のリスクを下げることができます。

何度もPoCを回すことで、確認したいニーズの解像度や提供価値を磨くことができれば、D2Cビジネスは確実に成功に進むので、一度毎のコストを下げることも大切なのです。

また、全体のコスト削減や工数削減にも繋がり、もし上手くいかない場合であっても大きな後戻りをすることなく、最小コストで成功確度の高い作業を作ることができるでしょう。

PoCの回し方

1:検証する仮説や提供価値を決める

どのような目的でPoCを行うのか、どのようなことを検証したいのか、結果を判断するためにはどのようなデータが必要なのか、などはPoCを回し始める前に決めなければなりません。

これを明確に決めておかなければ、ただ時間とお金を消費するだけになってしまうのです。

PoCを回していると、少しずつ仮説とずれてしまっているということがあるのですが、これは当然PoCを回している段階では検証段階であるからこそです。

確かめるべきものが既にあり、その正否を見る過程ですので、その判断後に別のPoCを回すと良いでしょう。

2:PoCの具体策を決める

次はそれをどのように検証するのか、ということを考えていきましょう。

ここで重要なことが、自社ターゲットがその価値をどのように評価するか、ということであり、逆を言うと自社が確かめたい価値を実現することができれば良いのです。

この段階で陥ってしまいやすいのが、多くのコストを費やし、まるで最終形態に近いものを作ったり、無駄に自動化にしてしまうことです。

PoCは何度も微調整を加えながら繰り返すもの、ということを忘れてはいけません。

せっかく多くのコストを費やしても、回数を重ねると検証できなくなってしまいますので、最小限のコストで微調整をできるものでPoCを行うようにしましょう。

3:実際にPoCを回す

ここまできてようやく実際にPoCを回していきましょう。

ここで大切なことは、いかにターゲット本人を対象に、PoCを実施することができるか、ということです。

仮想のペルソナや、それに近い存在では、それが本当にターゲットに近いのかどうかは見えてきません。

ですので、ターゲットに何度も接触し、自分自身もターゲットの視点に立って志向を学ぶことが大切なのです。

4:評価

次のPoCに繋げていくための、今得られる情報によって評価します。

この際評価すべきことは、ターゲットに価値を感じてもらうことができているか、ということだけでなく、そもそも価値を伝えきれているのかどうか、ということも評価しなければなりません。

つまり、伝えることができる手段を間違ってしまうと、間違った方向へ進んでしまったり、何が価値なのか、ということが分からなくなってしまうこともあるのです。

まとめ

以上、D2CビジネスでのPoCの回し方についてお話させていただきました。

プロダクトのライフサイクルがどんどん短くなっている今の時代、新規D2Cブランドの立ち上げはこれまで以上に重要になっており、データ収集の手段も豊富で、ビジネスの開発スピードも速くなってきています。

スタートアップ企業が多いD2Cビジネスには、PoCを回すことが非常に重要になってきますので、ぜひこの記事を参考に、効率よくD2Cビジネスを進めてくださいね。