D2Cでの商品開発に必要な視点とは

ここ数年でD2Cというビジネスモデルが大きな盛り上がりを見せています。

D2Cとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略称であり、製造者が直接消費者と取り引きを行うことを言います。

2000年代後半から徐々にD2Cビジネスを採用する企業が多くなっているため、今まさにD2Cビジネスの展開を検討されている方も多いのではないでしょうか。

D2Cビジネスの特徴は、メーカーなどの製造者が自社Webサイト上で商品を直接消費者に販売するため、販売業者を介さない、ということが特徴でしょう。

D2Cビジネスにおいてまず最初に重要となることは、「商品開発」ですよね。

自社のターゲット層にマッチした、需要がある商品を作らなければ、そもそもD2Cビジネスが成り立つことはありません。

ですが、商品開発を行っていると、同種類の商品であるにも関わらず、なぜA社の商品が売れ、自社の商品が売れないのかということを考えることもあるでしょう。

もちろん、広告の差や口コミの差があるものの、商品開発時点での原因を考えなければなりません。

そこで今回は、D2Cでの商品開発に必要な視点について、詳しくお話させていただきたいと思います。

D2Cビジネスでの商品開発に課題を感じられている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

突然売れるようになった事例

ある妊活サプリD2Cブランドを事例として上げてみましょう。

不妊に悩む女性をターゲットとした商品であり、細胞の老化に注目し、それを活性化させることを目的としたサプリメントを開発しました。

このサプリメントは、大学の確固たる研究により開発された商品にも関わらず、ほとんど売れない状態に陥ってしまったのです。

そもそも商品自体は素晴らしいのですが、そのニーズが少なく商圏が狭い分野の商品であったことが問題だと考えられました。

市場のニーズをしっかり調査していないことから、需要に伴わない商品を完成させてしまったのです。

商品に関しては、先進的で素晴らしいモノであったので、「ターゲットを変える」という選択肢に変更しました。

新しいターゲットとなったユーザーは「40代アンチエイジングに悩む女性」です。

女性は常に「美しくなりたい」という願望を持っているため、広い顧客層にアプローチすることが出来ると考えられたのです。

そして、一般的に若年層は収入が少なく、LTVが低くなってしまいがちなのですが、訴求対象が40代に変更し、コンセプトを大きく変更したことで、販売数が急激に増加したのです。

商品開発に必要な視点

売れない商品をヒットに導くには、売れやすい商品のコンセプト作りネーミング商品デザイン価格設定の4つの要素が重要になります。

上記の事例で考えると、まずコンセプト作りとしては、ターゲット層の捉え方として商圏を広くとることが重要なのです。

ターゲットを明確に定め、そこに向けてピンポイントで訴求しなければなりません。

ここで重要であることが、「商圏の捉え方」なのです。

ただ売れやすい分野を考えるのではなく、世間でそれを求めている人が多いモノは何か、ということを考えなければなりません。

つまり、良い商品が出来たから売れると考えるのではなく、世間の多くの人の悩みを買いけるすることが出来る商品は何か、という視点を持つことが重要なのです。

売れやすい消費者ニーズに関しては、SNSなどを活用し話題になりつつある商品や、競合する類似商品が少ない分野など、需要が供給を大幅に上回っている商品を狙っていきましょう。

他社の参入が少ない商品は、消費者の需要を満たしている可能性が低いので、まだ入り込める余地があるので、十分に成功する可能性が高いでしょう。

ですが、もうすでに競合他社が多く参入している商品の場合、価格競争に陥ってしまいやすいので、すこし難しくなるでしょう。

レッドオーシャンへの参入

もしどうしても競合他社の参入が多いレッドオーシャンへ参入をする必要がある場合は、ターゲットとなる供給先を変えることと、形状を変えた商品設計によって解決することができるでしょう。

上記のサプリメントの事例でもある通り、そこに付加価値を付けることによって、少し視点をずらすことができ、レッドオーシャンでも十分にニーズを作り出すことができるのです。

まとめ

以上、D2Cでの商品開発に必要な視点についてお話させていただきました。

D2Cビジネスでの商品開発の際は、時に視点を変えることも重要であることをお分かりいただけましたでしょうか。

そして、どうしても競合他社が現れてくるのですが、競合他社とは価格競争はすべきではありません。

価格で優位に立つのではなく、付加価値を付けることで優位性を確保することが重要なのです。

新商品開発時は決して安価なものではないので、「売れる商品設計」をしっかり意識して取り組んでくださいね。