ここ数年、D2Cというビジネスモデルが大きな盛り上がりをみせています。
D2Cとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略称であり、メーカーやブランドが消費者と直接取り引きを行うビジネスモデルのことを言います。
D2Cはブランドやメーカーが自社内で商品の製造を行い、そして自社ECチャネルで直接消費者に商品を販売するビジネスモデルであり、販売業者を介すことがない、ということが特徴です。
2000年代後半頃より徐々に、D2Cビジネスモデルを採用する企業が多くなってきました。
特にサプリメント業界においては、健康志向や美容志向の消費者が多くなる中で、日々さまざまなサプリメントが開発されています。
D2C業界においてもサプリメントの分野で活躍する企業が多くなっていますので、今後さらにサプリメント業界の進化に期待することができるでしょう。
そこで今回は、サプリメントD2Cブランド立ち上げ時、押さえておくべき商品開発のステップについて、詳しくご説明していきたいと思います。
今後サプリメントD2Cブランドの立ち上げを検討されている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
Contents
企画考案
最近はmパーソナライズサプリメントも多くなり、OEMでサプリメントを開発する事例が多くなっています。
OEMメーカーに依頼する場合はまず、どのようなサプリメントを作りたいのか、ということを明確にしておかなければなりません。
特にD2Cビジネスとしてサプリメントを販売する場合、ECのみで商品展開をすることが多いので、そうなると対面販売とは大きく異なってきます。
対面販売のように、お客様に対し商品に関する情報を丁寧に説明することは難しいので、ECサイトでサプリメントを見た際に、明確で分かりやすくしておかなければならないのです。
この明確な軸がなければ、商品の販売には繋がりません。
OEMメーカーに依頼する場合、最初の段階で商品の軸を明確に決めることこそ、D2Cビジネスで成功するための秘訣なのです。
どこから考えれば良いのか分からない、という場合は
「訴求ポイント」「期待される効果効能」「形状」「味」などを決めると良いでしょう。
この段階で、机上のざっくりとした空論でも良いので、サプリメントの理想を突き詰めると良いでしょう。
また後のマーケティングを見据えて、ここで薬機法を意識しておくことが非常に重要です。
難しい領域ではありますので、すべて考慮することは難しいのですが、効果効能を謳わない範囲で、身体の変化を直接的に表現せず、成分の効果効能を上手く表現できるような企画にしましょう。
また、商品の企画とは別に簡単な販売計画も考えておくと、OEMメーカーからの信頼も得やすくなるでしょう。
処方案提案と原価算出
上記で仕上げた企画案をもとに、OEMメーカーに対して処方案の作成を依頼しましょう。
効果効能に合った成分を洗い出し、実際に製造するとなるとどれくらいの配合量になるのか、という大体のサプリメントのレシピを考えてもらいます。
そうすることで、成分内容や製造工数が分かり、概算ではあるものの原価算出も行えるでしょう。
サプリメントの製造に関しては、有効成分の配合率によって、原価が大きく左右されることがありますので、理想通りのものを求めると、想定外の金額になることもありますので、ある程度妥協点を考えておくことも重要です。
サンプル商品の製造と原価調整
処方案が決まれば、サンプルの製造を依頼します。
処方案数は1つではなく、複数のパターンの開発を依頼し、比較できる状態にすることをおすすめします。
企画が形になっていくので、ビジネスとしてものづくりをしてしまうのですが、ここでは顧客視点を忘れてはいけません。
本当にこれが良い商品なのか、ということをしっかり吟味し、ビジネスの計画が成り立つかどうか、ということも合わせて検討しましょう。
数字だけで考えると、原価が安ければその分利益率が高いので、原価を安くしようと考えるかと思いますが、顧客視点から見ると、安いものが正解であるとは限りません。
その商品のターゲット層やブランドイメージをしっかり考えて、原価調整をしていきましょう。
パッケージサンプルの製作
商品のサンプルの製造を始めると同時に、パッケージサンプルも制作していきましょう。
まずは形状とパッケージの種類を決め、どのようなパッケージにするかデザインイメージを検討していきます。
まったくの初心者であれば、実際にある商品を見比べたり、印刷メーカーに相談するなど、まずは素材を検討したり、実物を見ながら丁寧に検討し、進めていきましょう。
以上、サプリメントD2Cブランド立ち上げ時、押さえておくべき商品開発のステップについてお話させていただきました。
ここまでのステップを踏んでからやっと本製造を開始することができます。
サプリメントの製造をOEMメーカーに依頼する場合は、これが基本的な流れとなりますので、押さえておくべきポイントであると言えるでしょう。
これ以上にも配慮しなければならないポイントは、更に多くなってくるかと思いますが、サプリメントD2Cビジネスを行いたいと思われている方は、ぜひこのステップを参考にしてくださいね。