こんな商品があればいいな、というアイデアから商品を生産するため、ブランドを立ち上げてその商品を開発し、販売する企業家が多くなっています。
企業自らが企画や製造、販売までを一貫して行うビジネスモデルは、D2Cビジネスと呼ばれ、小規模事業者や大手メーカーからも注目を集めています。
D2Cとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略称であり、従来までのように問屋や小売業者を介すことなく、自社Webサイトで消費者に直接商品を販売する、という仕組みです。
インターネットの普及により消費者は、世界中の情報を瞬時に検索できるようになったこと、そしてスマートフォンの出現により、いつでもどこにいてもインターネットにアクセスすることができる環境になったことなど、テクノロジーの発達によりD2C市場はどんどん拡大しているのです。
D2Cビジネスを行う上では、顧客のブランドイメージを変化させる「リブランディング」の知識は欠かせません。
D2Cビジネスをどんどん成長させるためにも、慣れ親しんだイメージに安住せずに、進化し続けなければならないのです。
ですが実際にリブランディングを行おうと思っても、失敗に終わってしまう場合も多いですよね。
そこで今回は、D2Cビジネスがリブランディングを行う際に陥りやすい失敗について、詳しくお話させて頂きたいと思います。
これからD2Cビジネスでリブランディングを行おうと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
リブランディングとは、再びブランディングを行うことであり、企業のマーケティングとして考えると、ブランド再生やブランド再構築とも言われています。
そもそもブランディングは、自社商品やサービスと競合他社とを差別化するためのものであり、消費者にブランドのコンセプトを理解してもらうことを目的としています。
このような活動を通じて消費者とコミュニケーションをとることで、ブランドが消費者に受け入れられていくことにより、リピート率や顧客ロイヤリティが向上します。
マーケットや顧客の心理状態は常に変化しますので、企業は時代の変化に合わせて既存ブランドをブラッシュアップし続ける必要があるのです。
ブランドを確立するためにはどうしても時間がかかり、頻繁にリブランディングを行うことは難しいので、予めリブランディングで陥りやすい失敗を理解しておかなければなりません。
まず1つ目は、アップデートしかしない、ということでしょう。
顧客に飽きられないために、より良い商品に進化させようと商品をアップデートしても、客観的に見るとそれほど代り映えせずに、そして顧客に明確に伝わらずにマイナーチェンジだけで終わってしまう場合があります。
リブランディングは、ただマイナーチェンジを行うのではなく、ブランドの生まれ変わりを顧客に伝えなければならないのです。
「何を提供するか」ということを深く掘り下げて考えましょう。
「今流行っているから」という安易な理由により、流行を意識しすぎてしまい、失敗に終わってしまう場合です。
流行の分野と自社が得意とする商品やサービスの分野が関連しているとは限りません。
もちろん流行を意識することも大切なのですが、流行に振り回されてしまわないように注意する必要があるでしょう。
自社は何が強みなのか、ということを確認し、短期的な視野だけでリブランディングを行うことは避けるべきです。
3つ目は、とりあえず市場調査をすることです。
どのような商品が人気なのか、ということを分析するには、通常の市場調査のみを行っていても、新しいアイデアが生まれる可能性は低いでしょう。
これでは競合他社と同じ方向を目指すだけで、差別化には繋がりません。
競合他社と確実な差別化を図るのであれば、人々の本当にニーズを確実に読み取り、それを基に自社の特徴をしっかり活かしたブランドを創り上げる必要があります。
今の現状をしっかり見て、〇〇な理由で△△なものが求められているのではないか、というある程度の仮説を立て、その仮説についてのアンケートを行ったりと、より積極的なアプローチが望ましいでしょう。
以上、D2Cブランドでリブランディングを行う際に陥りやすい失敗についてお話させて頂きました。
リブランディングは、企業やブランドが生まれ変わるきっかけです。
いかに自社ブランド、そして取り扱っている商品やサービスを客観視することができるか、ということが重要なポイントになってきますので、リブランディングを行おうと思われている方は、ぜひこの機会に自社ブランドを振り返るきっかけにしてくださいね。