D2Cブランドの成長に欠かせないソーシャルコマース

SNSは、スマートフォンが広く普及したことにより、既に消費者の日常に欠かせないものとなっています。

D2Cビジネスにおいても、マーケティングの軸となる重要なものとなっていますが、最近では、その在り方が大きく変化しているのです。

その変化と言うのが、従来のマーケティングに加え、さらに販売までもSNS上で行えるようになっていることなのです。

そこで今回の記事では、D2Cにおけるソーシャルコマースの重要性について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

ソーシャルコマースとは何か？

ソーシャルコマースとは、ソーシャルメディア(SNS)とEコマースを掛け合わせた言葉であり、ソーシャルメディア上で、オンラインショッピングができる機能やその状態を指します。

これまでSNSは、ECサイトで商品やサービスを販売するD2Cなどのビジネスにおいて、マーケティング施策の一つとして活用するのが一般的となっていました。

実際に、現在でも、多くの企業が、情報の発信や広告の出稿など、自社サイトへの集客を目的としたマーケティングに利用しています。

また、D2Cビジネスにおいては、消費者と直接コミュニケーションをとる場としても重要視されています。

しかし、現在では、これらの手段として利用するに留まらず、新たな役割としてSNSを利用する企業が増えており、これがSNS上で直接商品を販売する事であり、それがソーシャルコマースなのです。

ソーシャルコマースは、最近になり注目を集めるようになっていますが、実は、以前より使用されていた言葉でもあります。

これまでは、前述のようにSNSを販売チャネルとするのではなく、SNSを起点としたオンラインショッピング全体のことを指していたのです。

つまり、SNSで商品の情報を入手し、それを購入したいと思った際には、SNSを離脱し、そのブランドのサイトへ移行して商品を購入する一連の流れをソーシャルコマースと呼んでいたのです。

しかし、現在では、商品を認知し、実際に購入するまでの一連の流れを、そのままSNS上で行うこともソーシャルコマースと呼ぶようになっています。

これにより、SNSからECサイトへ移行する手間が省け、利用者の負担が減ることとなり、よりスムーズな購買体験ができるようになったのです。

企業やブランド側にとっても、商品やブランドを認知してもらってから、商品購入に至るまでを短縮することができると言う大きなメリットがあるため、急速に普及しています。

つまり、SNSの役割が進化しており、自社サイトへの集客だけでなく、SNS自体がブランドのサイトの代わりとなってきているのです。

D2Cビジネスがソーシャルコマースに注目する理由

これは、新しいビジネスに限ったことではありません。

現在は、コロナ禍の影響もあり、大手企業もこぞってオンラインに注力しています。

ECサイトだけでなく、SNSを活用する企業も増えており、それらの企業がソーシャルコマースを導入し始めているのです。

その中でも、特に、ソーシャルコマースに力を入れているのが、D2Cビジネスです。

D2Cビジネスは、そもそもSNSを情報発信だけでなく、消費者とのコミュニケーションやマーケティング、ブランディングなどあらゆる形で最大限に活用しています。

SNSからECサイトへの流入はD2Cビジネスにおいて集客のメインとなっていたのです。

そのため、ソーシャルコマースの導入は、D2Cビジネスにとっては最も理にかなったものであるのです。

また、D2Cビジネスは、実店舗を持たず、ECサイトのみで販売するのが基本となっています。

現在は、実店舗を持つD2Cブランドも増えてきましたが、販売はあくまでもECサイトで行うのが一般的です。

これは、つまり、販売チャネルがECサイトに限られているということであり、それ故に、新たな販売チャネルとしてソーシャルコマースを導入するブランドが多いのです。

D2Cビジネスがソーシャルコマースに注目するのには、このような理由がありますが、さらに、最も重要な理由があります。

それが、ターゲットである若い世代がSNSを様々な用途で、日常的に利用しているからなのです。

SNSは、そもそもコミュニケーションツールとして普及していました。

しかし、若い世代は、それだけにとどまらず、情報の収集など、他の用途でもSNSを利用するようになっており、もはや、若い世代にとってSNSは万能ツールとなりつつあるのです。

そして、ソーシャルコマースはその延長にあるものとして、抵抗なく受け入れられ、SNSはさらに若い世代にとっての万能ツールとなっているのです。

まとめ

SNSは、コミュニケーションツールとして、広く利用されてきましたが、徐々にその役割は変化し、情報収集などにも利用されるようになっていました。

そして、最近はさらに進化し、販売と言う役割さえ担うようになっているのです。

D2Cビジネスは、そもそもSNSを活用することが求められるビジネスです。

そのため、その進化に遅れることがないよう、積極的に取り入れていくことが必要となるのです。