成功するD2Cの3つの共通点

従来のビジネスでは、新規の顧客の獲得が優先されていましたが、様々な要因から、現在では既存の顧客の維持が重要と言う考えに変わってきています。

そして、D2Cビジネスはがそもそもが顧客重視のビジネスであることから、D2Cに参入する企業が増えてきているのです。

しかし、D2Cビジネスに転換しただけで、顧客重視のビジネスができると言うわけではありません

成功しているD2Cブランドは、D2Cの本質を理解しそれを実行することで成果を得ることができているのです

そこで今回の記事では、成功するD2Cの3つの共通点について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

既存の顧客の維持が重要とされる理由

従来のECでは、新規顧客の獲得が優先されていましたが、現在では、既存の顧客の維持が重要視されるようになってきています。

これは、D2Cビジネスでも同様です。

D2Cビジネスは、もともと顧客との関係性を構築することを重視するビジネスではありますが、新規でブランドを立ち上げる訳ですから、まずは顧客を集めることに注力しなければならないのです。

しかし、現在の日本は、少子高齢化により人口の減少が進み、成長市場が減少しています。

その中で成長を続けるEC市場への関心が高まり、企業のEC化が加速し、EC市場は急速に拡大、それに伴いECを販売の軸とするD2C市場も拡大化を続けています。

この中で、新規の顧客を獲得すると言うのは、これまでよりも困難なこととなっており、そこで、重要視されるようになってきたのが既存の顧客の維持なのです。

例え成長が著しい、D2C市場であってもこれは同様です。

D2C企業が、今後さらに成長していくためには、既存の顧客を維持することがさらに欠かせない要素となっているのです。

また、顧客が企業に対して求めていることが、従来とは大きく変化していることも顧客の維持が重要視されるようになった理由の一つです。

従来では、新規で顧客を獲得し、商品やサービスを売ってしまえば、そこで終わりとなっていました。

しかし、市場にモノがあふれるように存在する中で、消費者はモノを買うことに積極的ではなくなり、モノ自体が売れなくなっているのです。

企業が一方的に提供する商品やサービスでは、消費者の関心を引くことができなくなってしまったのです。

この状況では、新規に顧客を獲得すると言うのは非常に難しいことであり、それ故に、獲得した顧客を大切にする風潮が広まってきているのです。

これもまた、D2Cビジネスにおいても同様です。多くのブランドの中から、自社のブランドを選んでくれた顧客を大切に考え、長きにわたって関係性を構築していくことが強く求められるようになり、顧客もまた、それを望んでいるのです。

成功しているD2Cブランドの共通点

上記のように、現在のビジネスでは、既存の顧客の維持、つまり、顧客を大切にし、顧客と繋がることが求められるようになっているのです。

そして、D2Cは、先ほども述べたように、そもそもが顧客との関係性を構築することを重視するビジネスです。

顧客と積極的に関わり関係性を構築することでブランドのファンとなってもらうことを重要としています。

そのために、SNSをうまく活用し、顧客とのコミュニケーションをとることが前提となっているのです。

そして、ビジネス全体に顧客重視の風潮が広がっていくにつれ、もともと顧客重視のビジネスであるD2Cへ参入する企業が増えているのです。

これは、自然な流れではありますが、その一方で、D2Cブランドが乱立し、ただD2Cと言う名前だけを利用し、本質を理解していないブランドも増えてきているのです。

しかし、そのようなブランドが簡単に成功できるほど甘いものではありません。

D2Cの本質を理解していないブランドが、いくらD2Cと名乗っても、結果として、顧客は離れてしまうものなのです。

実際に、現在順調に成長しているD2Cブランドは、徹底した顧客重視のビジネスを行っています。

そして、それらのブランドには共通点があるのです。

その共通点と言うのが、まず、企業のトップが自ら徹底して顧客とコミュニケーション顧客との関係性の構築良質な顧客体験の提供を最も重要と考えている点です。

また、これらの企業は、顧客とのコミュニケーションによって得られた意見や要望を、商品開発やサービスの改善にすばやくフィードバックしているという点も共通しています。

さらに、コールセンターを顧客との重要な接点と考え、外注ではなく、自社で内製しているという点も共通している点です。

成長してるD2Cブランドは、これらを当然のこととして行っており、それが結果として、顧客の維持に繋がっているのです。

まとめ

今回説明したように、現在の市場の状況では新規で顧客を獲得することは非常に難しくなっており、そのために、多くの企業が既存の顧客の維持に注力し始めているのです。

そして、そのような企業の多くが、顧客重視のビジネスであるD2Cに目を付け、転換を図っています。

しかし、それで上手くいくほどD2Cビジネスは簡単なものではありません。

本当に顧客のことを第一に考えているのかということは、顧客に伝わるものですし、それができていない企業は、結果として顧客を繋ぎ止めることはできないのです。