D2Cブランドの商品が卸先に選ばれる要素

消費形態が大きく変化している中で、今D2Cというビジネスモデルが大きな注目を集めています。

D2Cビジネスとは、Direct to Consumerの頭文字を取った略称であり、ブランドやメーカー自らが商品の企画、製造を行い、消費者に直接商品を届ける仕組みのことを言います。

SNSやECサイトで直接消費者とコミュニケーションを取りながら、ブランドを成長させるビジネスモデルですので、より顧客ニーズに応じた商品を提供することができるようになり、年々需要が伸びているビジネスモデルなのです。

特にアパレルブランドや美容化粧品ブランドが多く採用しているビジネスモデルでしょう。

D2Cビジネスを行っていると、実店舗を運営するかしないか、そして実店舗へ自社商品を卸すか否か、考えることでしょう。

さらにもう一歩考えるとして、自社商品を店頭に置いてほしい場合はどのような手法が望ましいのでしょうか

D2Cビジネスはデジタルマーケティングによって、ビジネスを成長させるのですが、商材によっては卸すほうが有効な場合もあることをご存知でしょうか。

そこで今回は、D2Cブランドの商品が卸先に選ばれる要素について、詳しくお話させていただきたいと思います。

自社D2C商品を卸しに出したいと考えられている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

D2Cビジネスの商品は卸したほうが良い?

まず最初に考えるべきことは、D2Cビジネスの商品は実店舗に卸すべきなのか、ということでしょう。

もちろん、全ての商品が卸すべきであるとは限りませんが、商材によっては卸すべき、卸し向きの商品があるということを覚えておかなければなりません。

卸し向きの商品はどのような商品なのか、それは、卸し担当者にとってその商品が魅力的であること、商品単価が低いこと、インターネット上よりも実店舗の方が購買層がマッチしていることが挙げられるでしょう。

これら1つでも当てはまっている、もしくは全て当てはまっている場合は、卸し向きの商品であると判断してください。

卸し向きの商品

卸し担当者にとってその商品が魅力的

卸し担当者にとって、どのような商品が魅力的に見えるのでしょうか。

それは、誰もが知っている著名人や有名人が広告塔になっている商品、そしてすでに店舗付近で街頭広告が決まっている商品、YouTuberやインフルエンサーが紹介することが決まっている商品などは、卸し担当者からすると魅力的に感じるでしょう。

これらの要素を兼ね備えている商品は、店舗上での品揃えを良く見せるため、店舗そのものの魅力が向上し、集客に繋がりますし、数ある商品の中から優先的に仕入れ、店舗に陳列していますので、店舗では爆発的に売れる可能性も十分に秘めているのです。

商品単価が低い

まず、広告へのコストをはじめとする先行投資が大きいので、この場合商品単価が安ければ、投資回収の見込みがありませんので、安定したビジネスを成り立たせることはできません。

だからこそ、商品単価が低い商品は、オンライン上で販売するよりも、卸業者を積極的に活用し店舗での販売を促進していかなければなりません。

つまり、1個あたりの販売金額ではなく、販売個数を優先すべきだと考えられるでしょう

D2Cビジネスとして、効率良く投資回収を行うためにも、十分に期待ができる価格設定でなければなりません。

Webサイトよりも実店舗のほうが購買層に合っている

日本でのEC浸透率は、すべての購買から見ると10%未満であり、まだまだ十分に浸透していないことが分かります。

また、顧客層によってはどうしても偏りがでてきてしまいますので、ECでの購入率が低いユーザーがターゲットとなっている場合は、Webサイトで購入を促すよりも卸業者を通した実店舗の方が販売することが出来る可能性が高いのです。

たとえば自社商品が、学生や高齢者向けの商品である場合、Webサイトよりも実店舗で商品を購入することが多いと考えられるでしょう。

このように、自社商品は誰にどこで購入されやすいのか、ということをしっかり分析することも重要なのです。

まとめ

以上、D2Cブランドの商品が卸先に選ばれる要素についてお話させていただきました。

D2Cビジネスでの商品が、卸先に選ばれ、実店舗で販売してくれるとなると、大量個数の販売が可能になりますし、店頭で高い広告効果を発揮しますので、非常に良いと考えられるでしょう。

D2Cビジネスは、デジタルを起点として考えられていますが、卸しも同じように重要であるかをお分かりいただけたでしょう。

商品によって向いているか向いていないか、ということがありますので、まずはさっそくチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

D2Cビジネスにおいて販売チャネルを増やしたい、と考えられている方は特に、この機会に卸先に選ばれる要素を理解してくださいね。