D2Cユーザーは何を買うかではなくどこで買うかにこだわる！

近年、世界的に地球の環境に関する問題への関心が高まっています。

日本国内でも、消費者の多くが、この問題への意識を高めており、社会的な取り組みに熱心な企業を評価する傾向が高くなっているのです。

そして、それは消費活動にも大きな影響を与え、消費者はこれらの取り組みに対し共感できる企業から商品を購入するようになっているのです。

そして、それを受け、多くの企業やブランドが様々な取り組みを始めているのです。

そこで今回の記事では、どこで買うのかにこだわる消費者の意識の変化について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

消費者の意識の変化

従来では、消費者は自身が欲しい商品を購入するために、店舗や通販、ECを利用するのが一般的でした。

しかし、最近になり、この常識に大きな変化が起きているのです。

その変化と言うのが、商品を購入する際に、何を購入するかではなく、どこで購入するかに重きを置くようになっていると言うことです。

つまり、現代の消費者は、これまでのように商品だけを見て購入するかどうかを判断しているわけではなくなっているのです。

これらの消費者がこだわっているのが、商品がサスティナブルであるか、商品を提供する企業やブランドがサスティナブルな取り組みをしているかということなのです。

その商品だから購入したいと考えるのではなく、サスティナブルだから購入したいと考えるようになっているのです。

サスティナブルとは、直訳すると持続可能なと言う意味の言葉で、地球の温暖化やそれに伴う災害など、現在地球が抱えている環境問題を世界規模で解決していく為に生まれました。

この言葉は、2015年の国連サミットにおいて採択されたSDGｓがきっかけとなって広まったと言われています。

SDGｓはSastainableDevelopmentGoalsの頭文字を取った言葉で、持続可能な開発目標と言う意味を持ちます。

SDGｓが採択されるまで設定されていたMDGｓの後を引き継ぎ、残されている問題を解決する為に新たな目標として設定されました。

このSDGｓの最初の文字となるSがサスティナブルであり、SDGｓは、このサスティナブルを前面に押し出すものとなっているのです。それ故に、このサスティナブルと言う言葉が世界的に広まったのです。

サスティナブルに取り組むD2Cブランド

現代の消費者は、このサスティナブルに高い関心を持っています。

先ほども述べたように、何を買うにしてもサスティナブルであるかどうかに重きを置いているのです。

従来では、このサスティナブルのような取り組みは、企業の社会への貢献的な意味合いが強く、ビジネスとは切り離して考えるのが一般的でした。

しかし、世界的なサスティナブルの流れにより、消費者の多くが企業や行政と言った団体にもサスティナブルな取り組みを行うことを強く求めるようになっており、企業はそれを無視することができない状況となっているのです。

そして、そのような消費者の中心となるのが、ミレニアル世代やZ世代と呼ばれる若い世代です。

これらの世代は、他の世代よりもサスティナブルへの関心が高く、個人にも企業にもサスティナブルであることを強く求めています。

商品を購入する際には、共感できる取り組みを行っている企業やブランドを選ぶのです。

そして、これらの世代は、今後消費の中心となる世代であり、さらに、D2Cにおいては既にターゲットの中心となっている世代なのです。

そのため、D2Cブランドの多くが、サスティナブルを強く訴求し、これらの世代を取り込もうとしています。

例えば、アパレルD2Cブランドであれば、不要になった洋服から新たな洋服を作り出すリサイクルの推進、地球環境の保護のため天然の素材を使用しすぎない、オーガニック素材だけを使用すると言った取り組みを行い、消費者を取り込もうとしているのです。

日本国内で、サスティナブルな取り組みを行っているD2Cブランドは、現在も増え続けていますが、それよりも先を行っているのがアメリカのD2Cブランドです。

D2Cが誕生したアメリカでは、以前より、D2Cブランドがサスティナブルな取り組みを行うのは一般的なこととなっており、ほとんどのブランドが何らかの取り組みを行っています。

例えば、アパレルD2Cブランド「Everlane」では、プラスチックを再生した素材を使用したダウンジャケットや、環境への負荷が低いアルパカウールの採用、カシミアウールのリサイクルなど、商品ごとにサスティナブルな取り組みを行っています。

この環境問題へ熱心に取り組む姿勢が多くの消費者に支持され、熱狂的なファンを産み出しているのです。

まとめ

地球の環境の問題は、消費者個人としても、企業としても無視できない重要な問題です。

特に、これからの時代を担う若い世代は、この問題に関心が高く、これらの世代の消費活動に大きな影響を与えているのです。

D2Cは、これらの若い世代をターゲットしたビジネスです。

それゆえに、D2Cブランドは、この問題に熱心に取り組む姿勢を見せているのです。

そして、この問題への関心は、今後さらに高まっていくと考えられており、取り組みを進める企業も増加していくとみられているのです。