D2Cとは、Direct to Consumerの略称であり、製造者やメーカーが消費者と直接取引を行うビジネスモデルです。
従来までであれば、メーカーは卸売業者を経由して、コンシューマに商品を販売するというスタイルが一般的でしたが、インターネットが大きく普及し、通販という概念が大きく変わったことにより、自社Webサイトでの直販形式として2010年頃アメリカで、アパレル業界を中心に拡大しました。
D2Cビジネスを行うことで、顧客データを収集し、蓄積しやすく、さらに自社のビジョンや思想を効率よくアピールすることができ、顧客との良好な関係を構築することができます。
スタートアップが多いD2Cビジネスだからこそ、より良い人材を確保するための施策や、ビジネスの成長戦略として「ウェルビーイング」を導入する重要性が増しています。
そこで今回は、D2Cビジネスで注目されている「ウェルビーイング」の意味について、詳しくお話させて頂きたいと思います。
これからD2Cビジネスをスタートさせようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
ウェルビーイングとは、幸福や健康、福利などの言葉で表される概念であり、心と身体の健康や生きがいに関係しています。
健康は、肉体的、精神的、社会的に満たされた状態であり、ただ単に病気でないことや弱っていないことではない、ということがウェルビーイングの考え方です。
1人1人が豊かで健康的な職業人生を送るためには、ウェルビーイングの向上と生産性の向上の好循環を目指すことが重要なのです。
ウェルビーイングでのキャリアは、仕事の経歴や評価だけではなく、自分自身の生き方そのものの幸福を意味しています。
その人個人の仕事や家事、育児、ボランティア活動、自己啓発や趣味までの毎日の生活こそキャリアなのです。
仕事を含めた日々の生活に満足し、充実した毎日を送ることができているか、ということがキャリアウェルビーイングの指標です。
ソーシャルとは、社会的や社交的の意味、もしくはSNSやソーシャルネットワーキングサービスの略称であり、インターネットを使用した人と人との交流の場を意味しています。
つまり、ソーシャルウェルビーイングは、人間関係の幸福を表す概念であり、有人や知人との交流が多いのか、少ないのか、ということではなく、信頼と愛情を持った関係性をいかに築くことができているか、ということがポイントです。
ビジネスでソーシャルウェルビーイングを実現するには、上司や部下、同僚との信頼関係を築きやすい環境づくりが求められます。
フィナンシャルとは、金融や財政という意味を持ち、フィナンシャルウェルビーイングは、経済的な幸福度を意味します。
仕事によって満足な報酬を得ることができているかなどの指標で測ることができ、自分の資産を自己管理することができているか、ということも重要なポイントです。
フィジカルウェルビーイングは、身体的な幸福を表し、心も身体も健康で思い通りの行動をすることができているか、ポジティブな感情を持って活動することができているか、ということが指標になります。
ビジネスにおいては、仕事に対するモチベーションを保つことが出来ているか、ポジティブに仕事に取り組むことが出来ているか、ということです。
フィジカルウェルビーイングは、労働時間や業務量、職場環境などの影響を受けやすいので、企業努力により向上させることができます。
コミュニティは、地域や身近な人との共同体を表し、ビジネスでのコミュニティウェルビーイングは、所属するコミュニティを形成することができ、その中で幸福感を感じていることが必要です。
つまり、会社単位や所属部署ごとのコミュニティでの幸福度で測ることができます。
ウェルビーイングは、その企業にとっても、企業で働く従業員にとっても良い影響を与える考え方です。
ウェルビーイングに取り組むメリットは、従業員のモチベーションの向上により、生産性が向上すること、従業員の離職率が低下しやすくなること、優秀な人材が集まりやすくなることでしょう。
企業に対する不満や不安な状態を長引かせることがありませんので、良好な状態を保つことができ、さらに従業員の高いモチベーションを維持することで、やりがいを持たせることができ、生産性の向上にも期待することができます。
そしてその結果、企業と仕事に対する満足度が上がれば、離職率が低下しやすくなり、長く勤めることが出来る会社として、社会的な評価も高まります。
以上、D2Cビジネスで注目されている「ウェルビーイング」の意味についてお話させて頂きました。
数年前までは、主に海外の企業がウェルビーイングを導入し、その取り組みが注目されていたのですが、最近日本でのD2C市場の拡大に伴い、食品D2CブランドやヘルスケアD2Cブランド、製造D2Cブランドのウェルビーイングへの取り組みも注目され始めています。
ウェルビーイングは、そこで働く従業員だけではなく、企業にとっても非常に良い影響を与える施策ですので、ぜひ積極的に取り組んでみてくださいね。