2010年代後半頃より、D2Cビジネスモデルが大きく注目されています。
D2Cは、小売や流通を介すことなく、ブランドやメーカーが消費者に直接商品を販売する仕組みであり、顧客からのフィードバックが企業に直接届くことが特徴です。
また、商品の低価格化を叶えており、売り物はモノではなく「コト」であることも、D2Cならではでしょう。
D2C市場は年々拡大しているため、これからD2Cブランドを立ち上げようと考えられている経営者の方も多いのではないでしょうか。
新規としてD2Cビジネスを始める場合、まず直面する課題としては「新しいアイデアが何か」ということでしょう。
新しいアイデアを見つけることが出来ない方もいらっしゃるかと思いますが、実際にビジネスでのアイデアはさまざまなところに眠っていますので、それを見出すことが重要なのです。
さまざまなところに転がっている新規ビジネスのアイデアを見極め、さらにトレンドを汲み上げて正しいマーケティングを行い、確実な戦略を打ち出すことが大切であり、この流れのために重要な鍵となるものが「フレームワーク」なのです。
そこで今回は、新規D2Cブランドを立ち上げる際のフレームワークについて、詳しくお話させて頂きたいと思います。
これからD2Cブランドを立ち上げようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。
なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。
新規としてD2Cビジネスを立ち上げ、ビジネスをより長く継続させるために役に立つフレームワークは、「MVV」「3C分析」「ABC分析」です。
MVVは、Mission(使命)Vision(未来像)Values(価値観)の3つの視点からなるものであり、自社の方向性を明確にするために必要となるフレームワークです。
3C分析は、Customer(顧客・市場)Company(自社)Competitor(競合他社)に着目し、新規事業の顧客受容野市場規模、自社の強みと弱みを理解し、具体的に商品やサービスの内容を考えるために役に立つフレームワークです。
ABC分析は、商品や原材料の重要性によって分類し、在庫管理方法や売上に貢献している商品管理を重点的に行い、新規事業の問題点を常に改善することに役に立つフレームワークです。
新規ブランドを立ち上げたいけれど、形にしたいビジネスプランやアイデアがまだないので、実際に取り組むことが出来ない場合、そもそも企業内にアイデアがないのか、それとも企業内にアイデアの芽がありながらもそれを見つけられていないのか、ということを考えましょう。
そもそも企業内にアイデアがない場合には、市場や顧客ニーズを把握し、優位性のある技術から発想していきます。
そして、企業内に芽生えたアイデアの芽を発見できていない場合は、アイデアの芽を発見するための仕組み作りや体制作りを行いましょう。
誰のどのような課題を解決するのか、誰を対象とするのか、価値を提供するためには具体的に何ができるのか、ということをしっかり考えていきましょう。
仮構築したビジネスプランやアイデアについて、評価や検証をすることができず、ビジネスの方向転換や軌道修正が出来ない場合、外部コンサルタントを招く、実際に顧客層にアポイントを取りテストセールスを行う、クラウドファンディングを活用しテストマーケティングを行う、などの方法が有効でしょう。
コンサルタントを招くことで、新しい視点からビジネスのアイデアを仮説、検証することができますし、テストマーケティングにより具体的に新たなビジネスの有効性を判断することができます。
また、何度も実証実験を重ねることで、ビジネスの有効性を適切に評価、検証することができるようになるのです。
検証や評価を行うことができたとしても、そのアイデアをビジネス化し、大きくすることができないという場合もあるでしょう。
この場合も、前述したことと同様に、テストマーケティングの実行を定着させること、外部コンサルタントを導入したり、知識を吸収して企業内に新規事業検討のための部署を設置するといった、評価と検証を行うための体制構築により解決することができるでしょう。
それぞれの課題に適切なアプローチを行うことで、ビジネス成功へ近づけることができるのです。
以上、新規D2Cブランドを立ち上げる際のフレームワークについてお話させて頂きました。
新規ビジネスのアイデアを発想し、それを確実に実現していくことは簡単なことではありませんが、新規ビジネスとしてD2Cブランドを立ち上げることは、企業の収益の向上だけでなく、企業に非常に良い変化をもたらすことがあります。
まずはこのフレームワークをしっかり理解し、確実に成功させるように段階を進め、D2Cビジネスをスタートさせてくださいね。