サブスクリプションビジネスを展開するなら「リテーションマーケティング」に力を入れるべき理由

今、商品を購入して使用するのではなく、利用したいときに利用しその分の料金を支払うサブスクリプションビジネスが注目を集めています。

サブスクリプション市場が拡大し始めた当初は、デジタルコンテンツやソフトウェアが中心になっていたのですが、今では自動車やアパレル、飲食業界までも広がっており、今ではサブスクリプションビジネスを展開できない業界はないとまでも言われているのです。

今すでに消費者に対し商品販売を行っている企業であれば、自社もサブスクリプションを展開しようかと検討されることもあるのではないでしょうか。

サブスクリプションビジネスは、継続課金型であるからこそ、新規顧客を獲得し、その顧客がいかに自社のコアなファンになり、より長く商品やサービスを利用し続けるかということが重要になってきます。

つまり、新規顧客開拓と同じように、既存の顧客が離れていかないようにすることも重要になってくるのです。

この既存顧客離れを防ぐための営業が「リテーションマーケティング」であり、サブスクリプションビジネスには絶対的に注力しなければなりません。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスを展開するなら「リテーションマーケティング」に力を入れるべき理由について、詳しくお話していきたいと思います。

今後サブスクリプションビジネスの展開を検討されている企業の方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

サブスクリプション営業戦略で重要であるのは「リテンション」

営業戦略において、新規顧客開拓営業のことを「アクイジション」と言い、これは企業の売り上げを伸ばすためには重要であると考えられています。

ですが、アクイジションはかなり労力を費やす活動ですよね。

初対面の顧客との関係を構築し、企業と提供している商品やサービスを信用してもらい、購入意欲を搔き立てなければなりませんので、そのための経験値やノウハウが重要でしょう。

その一方既存顧客が離れていかないようにフォローする営業戦略である「リテンション」は、すでにその企業が提供する商品やサービスを購入し利用した経験がありますので、顧客自身その特性を知っているからこそ、アクイジションほどの経験値やノウハウが不要なのです。

営業においてこのリテンションに注力をすべきであると考えられているのです。

リテンションマーケティングに力を入れるべき理由

1:コスト削減

マーケティングに必要なコストは「1:5の法則」と言われています。

この意味は、新規顧客を獲得するためのコストは、既存顧客離れを防ぐためのコストに比べると約5倍もかかるということです。

つまり、リテーションマーケティングを行うことで、企業コストを大幅に削減することができ、その削減することが出来たコストを他の必要コストに回すことができるでしょう。

また、新規顧客開拓のための営業では、自社商品やサービスを認知してもらうべく、宣伝のための広告を作成したり、展示会や商談会を開催する必要もあるでしょう。

これらはすべて手間と費用、人件費が必要になりますし、これらを行ったとしても新規顧客獲得ができる保証はありません。

つまりこの場合、一生懸命新規顧客獲得活動を行ったとしても、結果的に費用ばかりがかさんでしまうという事態になる可能性もあるでしょう。

ですが一度獲得した顧客に対し、リテーションマーケティングに力を入れて対応することで、費用も労力もそれほどかけることなく、効率よく売り上げを向上させることができるのです。

2:利益維持

リテーションマーケティングのメリットは、「利益維持」にもあるでしょう。

この場合「5:25の法則」が当てはまります。

この法則は、既存顧客離れを5パーセント改善させることで、最低でも利益が25パーセント、多い場合は95パーセントまでのアップすると言われているものです。

既存顧客に寄り添い、大切にし、定着を図ることで継続的な売上に繋がるのです。

さらにこれは前述したとおり、新規顧客獲得にかかる費用の5分の1で行うことができるのです。

だからこそ、リテーションマーケティングに力を入れることで、利益維持に繋がり、安定した経営を行うことができるのです。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスを展開するなら「リテーションマーケティング」に力を入れるべき理由についてお話させていただきました。

今、日本だけでなく世界的にも経済情勢が不安定になっている中、多くの新規顧客を獲得したとしても、同じようなペースで獲得できるとは限りませんし、そこまで多くの費用がかけられることも少ないでしょう。

だからこそ、既存顧客を大切にするリテーションマーケティングは、安定した売上を叶え、そして経営予測を立てやすくさせますので、今後のビジネスのためにも欠かせないものとなるでしょう。

サブスクリプションビジネスを展開される方は、必ずリテーションマーケティングに注力するようにしてくださいね。