広がるサブスクサービス、サブスク化できないものはあるのか?

現在市場は、様々なサブスクリプションサービスで溢れており、あらゆる領域でサブスク化が広まりつつあります。

このサブスク化は、モノだけではなくサービスにも及んでおり、消費者が生活をする上でサブスクは避けて通れないような状況になっています。

そこで今回の記事では、サブスクサービスの広がりについて説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

あらゆる領域に広がるサブスク化

近年では、サブスクリプションサービスが広く普及し、消費者の日常の至る所にその波が押し寄せてきています。

音楽や動画などの配信サービスだけでなく、本や雑誌、漫画、ゲームなどの配信サービス、ファッションや雑貨、日用品、食料品、自動車や家具、家電、インテリア、おもちゃ、ペット用品に至るまで、手に入らないものはないほどのサービスが提供されています。

また、これはモノに限られたことではありません。

コーヒーショップや居酒屋などの飲食店、美容院、マッサージ、英会話、予備校など、サービスの分野においてもサブスク化が顕著となっているのです。

このサブスクの仕組みは、一般的にも広く認知されている通り、月々定められた料金を支払うことにより、一定の期間において、商品やサービスを利用する権利を得ることができると言う仕組みになります。

サブスクの料金の多くは、消費者の負担とならないよう月額数千円と言った比較的低価格のものがほとんどです。

ただし、自動車や高級ブランドのバック、高級腕時計やアクセサリー、高級レストランなど、そもそも高価格帯の商品やサービスを取り扱う場合には、月額使用料も高額となります。

これは、高級志向の消費者に向けたものと言うよりも、一般の消費者であっても、高級な商品やサービスを、お得な価格で利用できると言うコンセプトのものが多いようです。

ここまでサブスク化が進んだ理由

このように、サブスクサービスは多方面に幅広く広がりを見せており、日常生活に必要なあらゆるものがサブスクで利用できる状況になっています。

サブスクがこれほどまでに普及したのには、消費者のライフスタイルや価値観が大きく変化していることが挙げられます。

これまでは、商品と言うのはお金を払って購入し、それを所有するのが当たり前とされてきましたが、その考え方が、必要な時に必要な分だけ利用すれば良いと言う考え方に変わってきているのです。

現在の日本は、技術の進歩により、商品全体の性能が向上し、安くて質の良いものをいつでも手に入れることができるようになっています。

特に、サブスク市場の中心となっているミレニアル世代と呼ばれる年齢層の消費者は、生まれたときから安くて良いものが市場に溢れているため、モノに対する所有欲が従来ほど強くないのです。

またこの世代は、ブランドにこだわりがないと言う特徴もあります。

高級ブランドや高級自動車など、高いモノが良いモノと言う概念がないため、これまでであれば、それを所有することがステイタスとされていたものに対し関心が低く、名のないブランドであっても質の良く自身が気に入りさえすれば、それを高く評価するのです。

そのため、モノを所有する必要はなく、必要な時に利用できれば良いと言う合理的な考えが高く支持される傾向があるのです。

さらに、デジタル化が急速に進んでいることも、サブスク普及の理由の一つです。

スマートフォンが広く普及したことにより、消費者がデジタルを活用することが日常的となり、消費活動がECへと急速にシフトしているのです。

サブスク化できないモノはあるのか?

上記のように、現在のサブスク市場にはあらゆるサービスが提供されています。

しかし、どのようなビジネスでも、相性が悪い商材やサービスと言うのも存在します。

これをサブスクで考えると、それはすなわち定額制の仕組みでは提供ですることができないサービス、また、自身で所有しなければ利用することができないモノとなりますが、消費者の日常生活と照らし合わせて考えてみても、この条件に当てはまるサービスやモノは存在しないのです。

つまり、これは現在の消費生活においてサブスク化できないサービスやモノは存在しないということなのです。

どのようなサービスやモノであっても、その企業の創意工夫によってサブスク化することは可能なのです。

これは、まだサブスク化されていないサービスやモノであっても同様です。

そして、市場が縮小していく中において、既存の企業が今後生き残っていくためには、先ほども言ったようにサブスクの波にうまく乗り、サブスクビジネスと共存していくことも重要となるのです。

まとめ

このような理由から、サブスクは広く普及し、今後も成長を続けていくことが予想されています。

しかし、この市場のサブスクブームの一方で、消費者の消費活動は減少し、小売市場は縮小化の傾向にあります。

これは、前述のように、消費者のライフスタイルや価値観が変化したことが要因であり、これに対応するには、現在のサブスクの波にうまく乗ることが重要となってくるのです。