サブスクリプションPR戦略の4つのステップ

今注目を集めているビジネスモデルの1つに、サブスクリプションビジネスというものがあります。

サブスクリプションとはもともと「予約購読」という意味がありましたが、今はソフトウェアの利用形態として、顧客は企業に対し、利用した期間に応じて利用料金を支払うという仕組みと捉えられています。

スマートフォンが普及し、インターネットの環境が整う中で、従来まで商品として購入していた形式を、サービスとして利用するという、現代世代の考えに基づいています。

どんどんサブスクリプション市場が拡大しているので、サブスクリプションビジネスを導入しようと考えられている方も多いことでしょう。

サブスクリプションビジネスを成功させるには、「PR」が非常に重要なポイントになってきます。

PRでは、メディアとの関係を築き、自社商品やサービス、そしてブランドの情報を取り上げてもらわなければなりません。

メディアと聞くと、テレビや新聞、雑誌などが思い浮かぶかもしれませんが、今はSNSが普及していますので、個人がメディアになる時代であり、従来までのPRではなく、「戦略PR」が重要になってくるのです。

そこで今回は、サブスクリプションPR戦略の4つのステップについて、詳しくお話させていただきたいと思います。

サブスクリプションビジネスにおけるPRの知識を得たいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

ステップ1:ブランドポジショニングを把握する

戦略PRを行うための、まず最初のステップは、消費者に自社ブランドがどのように把握されているのか、というブランドポジショニングを把握しなければなりません。

実際に、企業が提供したいイメージと、消費者が持つイメージが異なっていることが多く、そうなると本来考えるべき課題も大きく変わってくるのです。

ブランドイメージは社会的出来事やトレンドにも左右されますので、消費者がその商品に求めていること、購入に至ったきっかけを調査分析し、「今のブランドイメージ」を把握しなければならないのです。

PRの業務は、商品販売のスケジュール管理や在庫削減などの企業視点の要因を中心にすすめられてしまいがちなのですが、まずはターゲットユーザー層を良く知り、消費者視点の考えを持ち、戦略的なPRプランの立案と実行を行いましょう。

ステップ2:KGIとKPIを設定する

PRでは、可視化された具体的な数値を見たり、目標を立てたりすることが難しいです。

従来までのPRであれば、最終目標KGIを対象者のリーチ数に設定し、メディアでの露出を広告換算し、目標達成のために中間目標KPIを定めるのですが、サブスクリプションビジネスとして考えた場合、これでは定量的な検証結果のみになりますので、どのような消費者に心理変容を与えたのかが分かりにくくなってしまいます。

そもそもPRはメディアとの関係こそ基本ですので、戦略PRとなるとさらにその先の消費者とも良好な関係を創らなければなりませんので、そのためにKGIとKPIの設定も変更していきましょう。

戦略PRとしてのKGIは、ファンやロイヤルカスタマーを創ることを目的としなければなりませんので、このためのKPIは、消費者の心理変容、ブランドイメージ、社会への影響などによって設定していきましょう。

サブスクリプションビジネスにおいて重要な、顧客満足度の向上、ロイヤルカスタマーの増加は、長期期間で検証すべきですので、消費者ニーズや心理的要素をしっかり調査した上で目標を定めていきましょう。

ステップ3:キーメッセージと世界観

情報が溢れている今の時代であるからこそ、メディアとその先にいる消費者にとって、価値のある内容でなければなりません。

まずどのようなメッセージがメディアの目に留まるのか、ということを考えると、メッセージ性が強く、短く、そしてシンプルであり、消費者にとって分かりやすいことが重要です。

これらを含めたメッセージを打ち出すためには、ターゲット属性をできるだけ絞ることが重要です。

この企業は注目されそう、面白そう、と思わせることが重要ですので、キーメッセージを裏付けるための数値や、商品開発ストーリー、実際の声、可視化した情報を提供することが効果的でしょう。

ステップ4:長期継続的であること

メディアとの関係性はすぐに築くことができるものではありません。

メディアの先にいる消費者は、どのような情報を欲しているのか、それをしっかり理解して、長期継続的に提供し続けることが重要です。

これを続けることも、メディアの目に留まるポイントになるのです。

この状態にするためにも、リリース配信やプレス発表、PRイベント、タイアップPR施策などをしっかり行い、管理していきましょう。

これを繰り返し行うことによって、メディアが強力なパートナーになり、戦略PRの結果をもたらすのです。

まとめ

以上、サブスクリプションPR戦略の4つのステップについて、詳しくお話させていただきました。

企業がどのようなイメージを持たれているのか、信頼できる企業であるのか、商品やサービスがどのように認知されているのか、これらもすべてPRによって左右されます

今後さらに拡大するであろう、サブスクリプション市場だからこそ、できるだけ早い戦略PRへの取り組みが重要なのです。

ぜひ今後のためにも、この機会に戦略PRのステップを理解してくださいね。