サブスクリプションビジネスで人工知能を活用するメリット

近年、サブスクリプション市場にてさまざまなビジネスが生まれています。

サブスクリプションビジネスとは、月額や年額などの料金形態で継続利用をする方式のサービスであり、市場は確実に拡大しています。

サブスクリプションサービスの提供をはじめ、自社がいかに競合他社との差別化を図るか、と日々試行錯誤されている企業も多いことでしょう。

ここ数年、多くの人がコロナ禍により生活様式や働き方の変革が迫られる中、娯楽や活動が制限され、新しいサービスを積極的に試すという動きも広がっています。

だからこそ、サブスクリプション利用者も増え、利便性が理解されたため、市場がどんどん拡大しているのでしょう。

サブスクリプションビジネスの拡大と共に、注目を集めているものが「人工知能」ではないでしょうか

今、人工知能は私たちが想像する以上に進化しており、ビジネスにおいても顧客と自然に会話をするボットなどが現れています。

今の時代に合ったサブスクリプションビジネスだからこそ、様々な場面で人間と同等の能力を見せ、活躍している人工知能を活用すべきだと考えられます。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスで人工知能を活用するメリットについて、詳しくお話させて頂きたいと思います。

今後サブスクリプションビジネスをより効率よく行おうと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

コールセンターでの現状のVOC活用

コールセンターには、お客様の声である「VOC」が集まります。

このVOCは、商品やサービスに対する顧客からの非常に重要なフィードバックであり、商品やサービス改善に繋がる多くの情報が含まれています。

ですが、多くの情報が含まれているからこそ、目的に応じてその内容を分類していかなければなりません。

たとえば、現状の商品やサービスに対する課題についての意見を拾いたい場合や、商品の評価を良い悪いで分類することが一般的でしょう。

ですがそれを行うためには、人が実際にひとつひとつのVOCを読んでいくか、もしくはテキストマイニングによる地道な分析を行い、データを分類するためのルールを作成しなければなりませんでした。

当然人が読むVOCの量には限界がありますし、テキストマイニングによる分析でも、適切な分析ルールを見つけるためには時間と手間がかかってしまうでしょう。

ですが、サブスクリプションビジネスでは、より顧客ニーズに沿った商品やサービスを提供するか、ということが重要ですので、VOCを活用することは欠かせません。

人工知能にVOCを処理させる

上記のような現状を変えることができると考えられているものが、人工知能による文章分類技術です。

現在の人工知能技術は、人とそれほど差がないレベルで文章の内容を読み取り、その内容に合った適切なカテゴリへと分類することができます。

実際のある業務でのデータによると、人が行っていたVOCの分類を人工知能にやらせてみたところ平均90%以上、そしてカテゴリによっては98%以上と、人と同じように分類することができた、という事例もあります

そして人とAIの分類結果が異なっているVOCの中身を見ると、適当な分類カテゴリが存在しなかったり、複数の分類カテゴリにまたがる内容であったりと、人であってもひとりひとり分類の仕方が異なる可能性があるものが多いのです。

実際にもこのようなテキスト分類作業に関しては、担当者のスキルや経験に依存していることが多く、担当者が変わってしまうと、途端に分類結果が大きく変わってしまうことがありますので、そうなるとVOCの継続的な分析が難しくなってしまいます。

ですが、人工知能では複雑な分類ルールを学習することで、常に一定の基準に従った分類を行ってくれるのです。

コンピュータが文章を理解する

人工知能は、過去の分類結果をもとに、人では見逃してしまうような些細な情報もしっかり考慮して、複雑な分類ルールを学習することができます。

直接的なキーワードでなくても、文章の語句から最も可能性の高いカテゴリを推測することができます。

このような文章の内容を語句の組み合わせより推測するアルゴリズムは、もう既にメールのスパムフィルターとして一般的に使われています。

ですが、近年のビッグデータ処理技術や、関連技術が発達したことにより、より細かく文章の内容を理解し、人でも気付かないような語句の関連性や、一見内容には関係が無さそうな助詞の情報までも扱うことができるようになっていますので、人工知能はまるで人間のように文章の内容を考慮した分類を行うことができるようになっているのです。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスで人工知能を活用するメリットについて、詳しくお話させて頂きました。

人工知能が人の代わりに多くのVOCを読み、理解することができるようになると、単純な文章分類以外にも、文章から顧客の購入意欲を推測したり、退会理由を推測したりと、様々な使い方をすることができます。

そして、人が見逃してしまうような些細な情報も見逃しませんので、ひとつひとつのVOCから顧客の状況を推測し、より適切なサービスを提案することができる可能性があるのです。

サブスクリプションビジネスにおいても、人工知能の活用は非常に有効なツールになりますので、ぜひ活用してくださいね。