サブスクリプションビジネスでBPO企業を選定する際のポイント

近年、サブスクリプション市場では、さまざまなビジネスモデルが生まれています。

サブスクリプションビジネスとは、月額や年額などの料金体系で継続利用する方式のサービスであり、サブスクリプション市場は確実に拡大しています。

サブスクリプションビジネスを行うことで、企業は継続的に売上を得ることができますので、将来の利益を試算することができますし、顧客の利用状況を把握することで、継続的にサービスを改善することができます。

日本国内でも市場規模が拡大傾向にありますので、ビジネス拡大のチャンスは十分にあるのです。

サブスクリプションビジネスを行う企業としても、人的リソースの不足を解消し、いかに効率よくビジネスを実現させるか、ということが大切なのですが、それを実現させる方法のひとつが「BPO」です。

今、サブスクリプションビジネスを行う企業が、BPOを導入する事例も多くなってきているので、BPOに関する知識は欠かすことができません。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスでBPO企業を選定する際のポイントについて、詳しくお話させていただきたいと思います。

今後自社サブスクリプションビジネスで、BPOを導入しようと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

BPOとは

BPOとは、Business Process Outsourcingの略称であり、自社の業務を外部の事業者へ委託することを言います。

部門単位で外部委託をすることができますので、バックオフィス業務やコールセンター業務などを委託する企業も多いのです。

BPOを導入することで、業務の遂行はもちろんのこと、業務効率化のためのプロセスの構築や設計も担ってくれますので、企業の課題解決やビジネス戦略の考案の基幹にも繋がります。

BPOを導入することのメリットは、上記に加え、コア業務に集中することができること、そして顧客満足度の向上、人件費の変動費化でしょう。

そしてデメリットは、外注コストがかかること、社内ナレッジが蓄積し辛いことでしょう。

BPOを導入する際、企業に業務を丸投げするのではなく、定期的にコミュニケーションを取りながら、ビジネスパートナーとして付き合っていくことが重要です。

BPO企業を選定する際のポイント

・価格

1つ目のポイントは、価格です。

数あるBPO企業では、同じサービスであったとしても、サービスの品質や業務体制によって価格が異なりますので、1社のみに絞らず複数企業から見積を取ることが重要です。

また、見積を取る際には、業務の量や業務の発生頻度、希望の納期や求める品質レベルなど、委託したい業務内容の詳細内容をしっかり整理して伝えることで、より高い精度の見積を取得することができます。

また、イレギュラーな事態の想定も重要です。

もし想定外のトラブルが発生した場合、委託しているBPO企業に時間外対応を以来しなければならない場合もありますので、その際の追加料金や対応範囲、体制などを確認しておきましょう。

・専門性

2つ目のポイントは、専門性です。

BPO企業によって、専門領域や得意領域は異なります。

たとえば、コールセンター業務といっても、オペレーターに求められるスキルは、インバウンドとアウトバウンドによって異なります。

専門性をしっかり見ることで、求めている業務の品質に合ったBPO企業を選定しましょう。

また、企業の規模だけでなく、自社が依頼したい業務内容と、その企業の専門性がマッチしているか、ということも非常に重要です。

・対応実績

3つ目のポイントは、対応実績です。

どれくらいの業務量をどれくらいの期間で、どれくらいの品質レベルであったか、などの成果を確認することも重要です。

特にバックオフィス業務については、実際に現物判断をすることができませんので、見積を依頼した際の丁寧さ、スムーズさなどから推測できれば良いでしょう。

また、見積を依頼する際、想定している業務の詳細内容をしっかり整理して伝えることで、いかに依頼内容に近い対応実績であるか、ということを確認することができますので、実績においてのミスマッチを防ぐことができます。

・セキュリティ対策

4つ目のポイントは、セキュリティ対策です。

BPOでは業務上、精密情報を取り扱うことがありますので、セキュリティ対策は非常に重要はポイントです。

たとえばもし、顧客の個人情報が漏洩してしまうと、企業の利益損失だけでなく、顧客にも危険が及んでしまい、結果的に企業存続に影響を与えてしまう可能性があるのです。

このような事態を防ぐためにも、BPO企業のセキュリティ対策や企業としてのモラルをしっかり確認しなければなりません。

情報セキュリティへの取り組みは「ISMS認証」、個人情報保護の取り組みは「プライバシーマーク」それぞれを取得しているかどうか、ということを確認しましょう。

契約内容を詳細まで確認し、もし違反した際のペナルティを明記することも自社を守るためとしては重要です。

・パートナーとしての関係性

5つ目のポイントは、BPO企業がどのようなスタンスでクライアント企業と向き合うのか、という関係性の部分でしょう。

BPOは自社内の業務をアウトソースしますので、依頼した業務がどのような手順で対応されているのか、ということが見えづらくなりやすい傾向があります。

自社が依頼するBPO企業は、ただ代行するだけではなく、ビジネスパートナーとして改善提案を行いながら、信頼して業務を「代替」することができるのか、ということが重要なポイントです。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスでBPO企業を選定する際のポイントについて、詳しくお話させていただきました。

サブスクリプションビジネスにおいても、BPOの導入は、企業と顧客両方にメリットがあると考えられており、企業価値を高めることができます。

だからこそ、自社に合った企業選びが非常に重要ですので、ぜひこれらのポイントを参考にしてみてくださいね。