サブスクリプションブランド調査とは

Amazonから提供されている「Amazon prime」や動画配信サービスである「Netflix」、音楽配信サービスの「Spotify」などの登場で、ここ数年サブスクリプションサービスが注目を集めています。

最近ではデジタルサービスのみならず、洋服やおもちゃ、お菓子などもサブスクリプションとして提供され始めており、今後もさらにサブスクリプション市場の拡大が予想されているのです。

サブスクリプションビジネスを行うことで、消費者にサービスの価格を安く見せることができますし、資金操りが容易になり、顧客データを収集し、蓄積することができますので、需要予測を行いやすく、投資計画が立てやすいのです。

サブスクリプションビジネスにおいて、マーケティングを行う場合はブランディングは欠かせません。

そしてブランディングに取り組む企業が行うべきことは「ブランド調査」です。

ですが実際にブランド調査結果をブランディングに活用するとなると、その調査設計のノウハウや、結果を活かすノウハウが求められているのです。

そこで今回は、サブスクリプションブランド調査とは何か、詳しくお話させていただきたいと思います。

今後サブスクリプションビジネスを行おうと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

ブランド調査とは

ブランディング活動のために調査することを、ブランド調査と言います。

そもそもブランドは競合相手や、その商品やサービスの違いを明確にするために用いられるための、複雑な要素が組み合わさったものであり、ブランディングはそのブランドを形成するための活動なのです。

消費者にブランドを知ってもらうことで、その市場ニーズを知り、自社独自の強みやポジションを明確にすることこそ、ブランディング活動でのマーケティングリサーチなのです。

このための効果的な調査として適切なのが、ブランド調査なのです。

ブランド調査には2つの種類があり、1つは「既存ブランドのマネジメントに活用すること」そしてもう1つは「新商品ブランドのマネジメントに活用すること」です。

既存ブランドのマネジメントでは、自社のブランドがどの位置にいるのか、というポジショニングを理解し、そのブランドやパフォーマンスの測定により、ブランドの価値と維持を保つようにします。

新商品のブランドマネジメントは、市場やニーズ、競合を調べ、ブランドや商品のコンセプトを検証していきます。

「市場」を把握するための調査設計

市場を把握するための調査設計は、消費者行動モデルのフレームワークを活用します。

消費者行動モデルには、AIDAMとAISASをはじめ、新しいモデルとして5Aも活用されています。

5Aはブランドを認知している全ての人が、自ら進んで他社におすすめをするという理想形と考えられている消費者行動モデルのことを言います。

消費者行動の「認知」の段階では、ブランドの認知の実態を把握するために、純粋想起と助成想起とブランド認知経路などの質問を設定しましょう。

そして、「調査」の段階では、消費者が普段どのように情報に接しているのか、そして消費者の情報源や普段の検索行動に関する質問を設定することができます。

行動」の段階では、ブランドの購入実態を把握するための、実際の購入者の購入経験や購入回数、購入頻度などを設定していきましょう。

推奨」の段階では、ブランドの推奨度を把握するために、今後購入意思があるのか、情報発信行動はどうなっているのか、NPSはどうなのか、という質問を設定していきます。

消費者のマインドを把握するための調査設計

消費者のマインドを把握するためには、メインのフレームワークとして「2W1H(Who・What・How」を中心として考え、不足分はサブのフレームワークとして「3W2H(Why・When・Where・How many・How much」で補完すると良いでしょう。

このメインとサブを初めから進めてしまうと、フレームワークに当てはめようとしすぎて、本来の目的を達成することができない、フレームワーク症候群に陥ってしまうことがあります。

あくまでもフレームワークは、考えを整理するための手段だと考え、自社の視点に抜けや漏れはないか、気付けられていない要素はないか、ということをガイドするためのものですので、フレームワークからアイデアが生まれるものではありません。

フレームワーク症候群に陥ってしまうと、思考の拡散を狭くしてしまうことがありますので、注意しましょう。

ブランディング施策

ブランディング施策を実際に検討するには、上記二つの調査設計で得られた結果を分析するフレームワークを活用していきましょう。

市場調査結果と消費者マインド調査結果のフレームワークは多種多様にありますので、基礎分析とファネル分析、GAP分析、コレスポンデンス分析をしっかり行っていきましょう。

まとめ

以上、サブスクリプションブランド調査とは何か、詳しくお話させていただきました。

サブスクリプションビジネスにおいて、ブランド調査を行うことは、ビジネスの成長の第一歩であり、今後より長くビジネスを続けるためにも非常に重要なことですので、ブランド調査を重視していないという方は、ぜひこの機会に見直してみてはいかがでしょうか。