サブスクリプションビジネスを行う上で注目すべき消費者インサイト

サブスクリプション 2022年4月14日

モノやサービスをその都度ごとに売り切り、顧客に所有させるプロダクト販売型のビジネスモデルから、課金継続型であるサブスクリプション型ビジネスにシフトする企業が多くなっています。

サブスクリプションビジネスとは、継続的な課金提供型であり、商品やサービスを利用する権利を売るビジネスであり、複数のプランを用意し、顧客が自由に、そしてフレキシブルにプラン変更をすることができるということが特徴です。

顧客が定着することで、顧客ベースでの安定した収益を見込むことができますので、今サブスクリプションビジネスを導入する企業が多くなっているのです。

サブスクリプションビジネスを行う上では、消費者を理解するための「消費者インサイト」に関する知識が必要です。

消費ニーズと消費ウォンツの違いを知ることこそ、サブスクリプションビジネスを成功させるポイントなのです。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスを行う上で注目すべき消費者インサイトについて、詳しくお話させていただきたいと思います。

サブスクリプションビジネスを確実に成功させるためにも、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

Contents

消費者インサイトとは

消費者を見て、まだ生まれていない欲求を見抜くことが消費者インサイトです。

消費者の中でまだ生まれていない欲求を深堀にし、先に気付くことで、この消費者ニーズがウォンツに変化し、自社商品やサービスの利用を始めるきっかけになる可能性があるのです。

消費者インサイトと聞くと、消費者ニーズとウォンツを思い浮かべる方も多いかと思いますが、消費者ニーズは理想と現実の間のギャップを埋めたいという思いから生まれる欲求のことであり、ウォンツはそのニーズを満たすための具体的な商品やサービスの寄球を意味します。

これらは、消費者心理を表す、という点では共通しているのですが、欲求の種類が異なっているのです。

今、さまざまなビジネスでも消費者インサイトを意識する取り組みが多くなっているのですが、消費者インサイトに注目することは、どのようなメリットがあるのでしょうか。

まずはじめのメリットは「他社との差別化」でしょう。

消費者ニーズが多様化する中で、商品やサービスの選択肢が非常に多くなり、消費者は選択に迷ってしまうことも多くなってきました。

他社との差別化を図り、いかに自社商品やサービスに魅力を感じてもらい、選んでもらう可能性を高めることができるか、ということが重要なのです。

さらに消費者インサイトを深堀することで、消費者自身も気づいていない欲求に直接訴えかけることで、より他社との差別化に繋がるでしょう。

また、「ロイヤルカスタマー作り」も大きなメリットです。

消費者インサイトによって、自社ならではの付加価値を持つ商品やサービスを提供することで、ロイヤルカスタマーを作るきっかけになります。

他社が真似することができないような、独自の視点を活かすことで、消費者に新しい体験を提供することができるでしょう。

消費者が商品やサービスを通して生まれたすべての体験が、顧客体験になるからこそ。顧客体験が商品やサービスを選定する重要な要素にもなっているのです。

そして、「売上収益拡大への寄与」もメリットです。

自社商品やサービスが消費者に選ばれることで、売上や収益の拡大に繋がります。

消費者インサイトに注目し、顕在化した欲求に応えることで、自社商品やサービスが選ばれる可能性が高まります。

長期的に消費者から選ばれる存在になることができれば、継続的な売上や収益を見込むことができる体制を整えることができるでしょう。

消費者インサイトを見つけるには、消費者の声から掘り下げる「VOC分析」と、消費者行動から予測する「カスタマージャーニー調査」があります。

コンタクトセンターなどに寄せられる問い合わせや意見などを収集し、それらと向き合い消費者のニーズを見極めることで、さらに消費者インサイトを掘り下げることができますし、商品やサービスの開発や改善の役に立てることができます。

また、消費者が商品やサービスを認知し、購入までどのような経緯であったのか、そして購入後はどのようなのか、という一連の流れを旅に見立てたカスタマージャーニー調査でも、商品やサービスごとに消費者の傾向を見ることができますので、消費者インサイトの予測に役立てることができるでしょう。

以上、サブスクリプションビジネスを行う上で注目すべき消費者インサイトについて、詳しくお話させていただきました。

消費者の行動から今の現状をしっかり把握し、消費者インサイトによって理想像を描き、それを埋めるための取り組みこそ、顧客体験の向上に繋がります。

今後さらに広がるであろうサブスクリプション市場でも勝ち抜いていくためには、消費者インサイトは欠かすことができませんので、ぜひ早速取り組んでみてくださいね。