サブスクリプションビジネスWebサイトにレスポンシブデザインを使うメリットとデメリット

ここ数年、消費者はモノを購入するよりも、体験することに料金を支払うことが多くなっており、このような時代を牽引しているビジネスモデルこそ、「サブスクリプション」と呼ばれるビジネスモデルです。

もともとサブスクリプションとは、定期購読という意味を持っており、消費者が商品やサービスごとにお金を支払うのではなく、一定期間利用することができる「権利」に対して料金を支払う仕組みであり、消費者のモノを所有することよりも、利用することへと価値観が変化していることから、サブスクリプションビジネスが注目されているのです。

サブスクリプションビジネスを行う上では、Webサイトを運営することが必須になっているのですが、Webサイトにおいてレスポンシブデザインを採用することもあるでしょう。

レスポンシブデザインとは、パソコンやスマートフォン、タブレットなど、Webサイトに訪れるユーザーが利用しているデバイスに応じて表示するデザインを変更する手法のことを言い、特に新規でWebサイトを立ち上げる際にレスポンシブにしようか、と考える方も多いかと思います。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスWebサイトにレスポンシブデザインを使うメリットデメリットについて、詳しくお話させていただきたいと思います。

今後サブスクリプションビジネスでWebサイトを有効活用したいと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

レスポンシブデザインとは

レスポンシブデザインとは、Webサイトの画面デザインの調整方法のひとつであり、訪れたユーザーの使用しているデバイスに柔軟に対応し、閲覧者にストレスを与えることなく、Webサイトを閲覧することができるようにします

従来までであれば、パソコンからの閲覧専用、スマートフォンからの閲覧専用など、デバイスによって最適化したHTMLとCSSを用意しなければなりませんでしたが、レスポンシブデザインはHTMLを1つ用意するだけで、そしてデバイスに分けてCSSを用意するだけで、それぞれのデバイス毎の専用のページを表示させることができるのです。

あなた自身も、同じWebサイトのページでありながらも、ブラウザの画面の幅を小さくすると、別のデザインが表示された、という経験があるかと思いますが、これこそレスポンシブデザインなのです。

レスポンシブデザインのメリット

自社Webサイトにレスポンシブデザインを採用することで得ることが出来るメリットは5つあります。

まず1つ目は「SEO対策として有利」ということでしょう。

Googleの検索エンジン対策において、Webサイト閲覧者が不便を感じないようにするための施策であるモバイルフレンドリーは、このレスポンシブデザインで満たすことができます。

自社Webサイトがモバイルフレンドリーになることで、検索結果上位に表示される可能性が増えます。

2つ目のメリットは「それぞれのデバイス別のページを安く作成することができる」ということでしょう。

実際に制作企業に見積を取る必要がありますが、基本的にWeb制作企業に依頼するよりも、安価にWebサイトを用意することができるのです。

3つ目のメリットは「メンテナンスが楽」ということです。

上記で説明した通り、レスポンシブデザインは2つのHTMLファイルに対応した1つのCSSファイルのみですので、メンテナンスが非常に楽なのです。

従来までではデバイス毎にHTMLファイルとCSSファイルを用意しなければならないのですが、もし不具合があり、メンテナンスが必要になった場合は、それらすべてを変更しなければならないのですが、レスポンシブデザインの場合は1つのファイルのみで良いのです。

4つ目のメリットは、「Webサイトの更新が一度で済む」ということでしょう。

複数のHTMLやCSSは、あればその分更新しなければなりませんし、制作企業に依頼している場合はその分コストも必要になってしまいますが、これが一度で済むことも非常に良いメリットでしょう。

そして5つ目のメリットは、「デバイス毎のURLを用意する必要がない」ということです。

デバイスによってHTMLとCSSを用意する場合はデバイス毎にURLを用意する必要がありますが、レスポンシブデザインの場合は1つのURLで完結することができます。

レスポンシブデザインのデメリット

レスポンシブデザインを採用することのデメリットは、デバイス毎のデザインに制限が生じること、パソコンのみ対応のWebサイトと比較すると、時間と費用がかかってしまうこと、後からのデザインや機能の追加が難しいこと、ブラウザと使用するレスポンスデザインの種類によっては使うことができないことでしょう。

自社Webサイトの閲覧者がスマートフォンからの方が多いのか、それともパソコンからの方が多いのか、これに明らかな違いがあるのであれば、その傾向に合わせて細かい対策が必要になりますので、この場合はそれぞれ個別にページを作ったほうが良いでしょう。

そして、そのような個別のページを作るより、レスポンシブデザイン対応のWebサイトの方が時間とコストがかかってしまいます。

また、Webサイト自体の設計段階において、「スマートフォンユーザーにはこう見せたい」「パソコンユーザーにはこの機能を付けたい」などを明確にしておかなければ、後から追加することは難しく、変更してしまうことで、Webサイト全体大きな影響を及ぼしてしまうこともあるのです。

またレスポンシブデザイン自体、ユーザーが使用しているブラウザの種類によって、正常に動作しないことがありますので、悩ましいポイントになるでしょう。

まとめ

以上、サブスクリプションWebサイトにレスポンシブデザインを使うメリットとデメリットについてお話させていただきました。

サブスクリプションビジネスでのWebサイトは、それぞれのデバイスを活用しているユーザーをターゲットにしていることが多いので、柔軟に対応することができれば、ユーザーのストレスは大きく緩和され、解約率の低下に繋がります。

もちろんデメリットはあるものの、もし自社にレスポンシブデザインが適していると思うのであれば、ぜひこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。