サブスクリプションビジネスの新しい常識

近年、多くの企業がサブスクリプションビジネスを採用しており、大きな注目を集めており、通称サブスクとも呼ばれ、私たちの生活にもすっかり馴染みのあるものになりました。

サブスクリプションとは、定期購読や継続購入という意味を持ち、定額料金を支払うことで企業が提供するサービスやコンテンツを自由に利用することができるという仕組みです。

サブスクリプションビジネスが拡大し始めた当初は、動画や音楽コンテンツなどのデジタル領域で発達していたのですが、最近では家具や服、車、サプリメントなどのデジタル領域外までも広がっています。

そして、定額制こそがサブスクリプションというわけではありません。

顧客一人一人のニーズに合わせたサービスを提供し、料金体系を用意することこそ、サブスクリプションビジネス成功のポイントなのです。

そしてこのサブスクリプションビジネスに今、新しい常識があることをご存知でしょうか。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスの新しい常識について、詳しくお話させて頂きたいと思います。

サブスクリプションビジネスにご興味を持たれている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

サブスクリプションビジネス

今、サブスクという言葉は日常生活でも使われているほど、広く普及しており、サブスクリプションサービスの利用者も年々増加しています。

サブスクリプションサービスと言えば、Office365で採用されている月額、もしくは年額プラン、定額制のビデオストリーミングサービスなどを思い浮かべる方が多いかと思いますが、今は、コーヒーショップでの月額コーヒー飲み放題サービス、スポーツクラブ、食品や美容品、化粧品の定期購入サービス、食材の定期宅配サービスなどもサブスクリプションビジネスとして認められるようになっています。

このように見ると、サブスクリプションサービスは、定額料金で一定期間利用することができる仕組みと捉えるかと思いますが、サブスクリプションの本質は商品やサービスを利用することで得られる価値を提供し続け、企業と顧客が継続的で良好な関係性を築くのです。

「定額料金」「一定期間」という前提が、継続的な顧客との関係に寄与するかどうかは、しっかり検討すべきでしょう。

従量課金モデルを上手く取り入れる

サブスクリプションビジネスで重要なことは、顧客と継続的な関係を築き、エンゲージメントを高めることです。

ここ数年で消費者ニーズは、モノ消費からコト消費へと大きく変わっており、サブスクリプションの核心があると言えるでしょう。

従来までにはないエクスペリエンスを提供し、多様なニーズを持つ顧客一人一人と関係性を築いてこそ、サブスクリプションビジネスは成長します。

だからこそ、サブスクリプションだからと言って、定額制にこだわらなければならないということではないのです。

むしろ定額制に縛られてしまうと、サブスクリプションが本来持つ可能性を大きく損なってしまうかもしれません。

たとえばコーヒーのサブスクショップにて、「毎月〇〇円でコーヒーが飲み放題」というサービスを始めると、メリットのみであれば顧客がこのサービスを利用するための判断基準として、元を取ることができるか、どれほど得をするか、ということを考えますので、来店頻度が増えても顧客単価は下がってしまいます。

そしてもし、近くのコーヒーショップが同様のサービスを始め、自店よりもお得に提供を始めると顧客はそちらへ乗り換えてしまいます。

サブスクリプションとして改善するためには、スマホアプリなどを導入し、ショップにいなくても事前注文をするサービスなどを行うと、ショップでわざわざ並ばなくてもよい、という価値だけでなく、過去の注文履歴を分析し、顧客ひとりひとりに適したメニューを提案するという、新たな体験も提供することができるようになります。

また、事前に席の予約をすることができるサービスであれば、さらにそれも「安心して来店できる」という価値を提供することができますよね。

商品だけに留まらず、さらに魅力的な付加価値を提供することで、他店との差別化に繋がり、継続的な利用促進が図れるのです。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスの新しい常識についてお話させて頂きました。

今どんどん導入事例が多くなっているサブスクリプションビジネスだからこそ、その市場で成功するためには、ひとりひとりの顧客がパーソナライズされた特別な体験を得ることができるサービスであること、そしてそのサービスに見合った料金設定であることが重要です。

定額制で縛るのではなく、従量課金と組み合わせ、多様な価値提供に繋がる、柔軟な選択肢を提供し、顧客ニーズに応えていきましょう。

サブスクリプションビジネスを成功させるためにも、ぜひこのような新しい考え方を持って、ビジネスに取り組んでくださいね。