サブスクリプションビジネスで、オンボーディング活用時に知っておくべき顧客とのタッチモデル

今、サブスクリプションビジネスという言葉を耳にする機会が非常に多くなってきました。

サブスクリプションとは、予約購読や年間購読という意味があり、定額料金で自由に商品やサービスを利用することができるシステム、という認識が強いのではないでしょうか。

日本国内でもさまざまな導入事例が増えてきていますので、興味を持たれている方も多いのではないでしょうか。

定額料金を支払うことで、自由にサービスを利用することができる仕組みは、従来までの売り切り型のプロダクト販売とは大きく異なります。

金額が固定され、1人の顧客に1つのサービスが提供されますので、売上は顧客数によって大きく左右されます。

そして、より長く顧客に継続利用をしてもらわなければならないのですが、顧客の継続的な利用のためには「オンボーディング」が重要な役割を担っていることをご存知でしょうか。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスでオンボーディング活用時に知っておくべき顧客とのタッチモデルについて、詳しくお話させていただきたいと思います。

今後効率よくサブスクリプションビジネスを行おうと思われている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

オンボーディング

オンボーディングとは、船や飛行機などに乗り込むことを意味する言葉から派生した言葉であり、ビジネスにおいて考えると、人材領域とサブスクリプションビジネスでは異なる目的を持っています。

人材育成を目的とする場合には人材領域に注目しなければならないのですが、サブスクリプションビジネスとして、顧客の継続利用を促すことを目的とする場合は顧客に商品やサービスの操作方法や仕様を案内、継続的に利用するための導入支援の取り組みを指します。

このオンボーディングをカスタマーサクセスの一部として注目する企業も多くなってきました。

サブスクリプションビジネスがオンボーディングに取り組むことで、顧客の解約を回避し、安定した収益を確保することができますし、アップセルたクロスセルに寄与し、売上が拡大しますし、顧客ロイヤリティが向上するので、LTV最大化に貢献するでしょう。

このように、サブスクリプションビジネスにオンボーディングを取り組むことは、非常に大きなメリットを得ることができますので、今重要視されているのです。

オンボーディング活用時知っておくべき顧客とのタッチモデル

・ハイタッチ層

サブスクリプション時代には、顧客の成功のため、カスタマーサクセスにおける3つのタッチモデルが提唱されています。

その1つ目が「ハイタッチ層」です。

ハイタッチ層とは、LTVが非常に高く、企業の安定した収益に大きな影響を与える顧客層であり、商品やサービスを顧客のニーズに合わせて個別にカスタマイズし、手厚いフォローを行う、ということが中心です。

たとえば電話や訪問などにより定期的なヒアリングや、個別の勉強会の開催などを行うと良いでしょう。

親身になって、丁寧なサポート体制が重要になってきます。

・ロータッチ層

ロータッチ層は、ハイタッチ層と比較すると顧客数が多いので、個別のニーズに応じたカスタマイズが少し難しく、定期的なフォローも非常に重要です。

たとえば、ウェビナーを定期的に開催すること、またオリジナル資料を配布するなどが良いでしょう。

顧客数が多ければ、解約されてしまった場合には、非常にインパクトが大きいので、いかに定期的に、そして効率的に顧客と接点を作ることができるか、ということが重要になってくるでしょう。

・テックタッチ層

テックタッチ層は、上記で説明したハイタッチ層とロータッチ層よりもさらに低い層であり、LTVが最も低く、顧客数が最も多い層になります。

顧客数が多いので、テクノロジーでの接触であるテックタッチでのアプローチが中心になります。

テックタッチ層には、メールマガジンの定期配信や、FAQサイトの設置、チャットボットによる自動回答などが良いでしょう。

テックタッチ層へのアプローチは、いかにコストを最小限に抑えながら効率的にアプローチするか、ということが非常に重要です。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスで、オンボーディング活用時に知っておくべき顧客とのタッチモデルについてお話させていただきました。

オンボーディングを成功させるためには、これらの理解をふまえ、顧客の課題やニーズに寄り添う柔軟性と応用力、それぞれの顧客のゴールをしっかり把握すること、そして継続的にフォローすることができる体制を構築することが重要なのです。

サブスクリプションビジネスにおけるオンボーディングは、非常に重要な役割を担っていると考えられていますので、まだオンボーディングに取り組んでいない、という方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。