サブスクリプションビジネスにPLG戦略を導入すべき理由

今、あらゆる業界でサブスクリプションビジネスが流行しており、コロナ禍においてもビジネスを成長させ、顧客を維持することができる有効な手段と言われています。

サブスクリプションビジネスは、特定の商品やサービスを顧客が利用した期間や量に応じて課金することで提供することができるビジネスモデルです。

顧客が長期的に商品やサービスを利用することで、複数回の支払いが発生し、継続的な収益が生み出される、という仕組みです。

このビジネスモデルは、顧客獲得よりも顧客維持が重要な要素となっており、いかに顧客維持率を高めて顧客獲得コストを下げることができるか、ということが重要な要素になっているのです。

アメリカのサブスクリプションビジネスにて、PLGという成長戦略が導入さたことにより、大きな成果をあげたことは、日本企業から多くの注目を集めています。

PLGを実施する企業は、上場後も非常に高い成長率を維持しており、他のソフトウェア企業よりも、企業価値が2倍以上も高くなるという結果が出ていますので、注目したいところでしょう。

そこで今回は、サブスクリプションビジネスでPLG戦略を導入すべき理由について、詳しくお話させていただきたいと思います。

今後サブスクリプションビジネスを効率よく進めたいとおもわれている方は、ぜひこの記事を最後までお読みになって、今後の参考になさってくださいね。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

PLG戦略

PLGとは、Product-Led Growthの頭文字を取った略称であり、アメリカのベンチャーキャピタルであるOpenViewが提唱した考え方です。

簡単に言うと、マーケティングや営業活動をプロダクト内に取り込むことで、ビジネスを拡大させるビジネスモデルです。

従来までは、営業担当者やマーケティング担当者が顧客へのアプローチやプロモーション活動を主導することが当然であったのですが、PLGはプロダクト自身が商品であり、それと同時に営業担当者である、という状況を作ることで、商品を主導でセールスを進めることができる戦略になっているのです。

商品がユーザーの手に触れるだけで、自身で契約の追加や拡大を行うことができますので、人手を割かず売上を増加させることができる戦略です。

サブスクリプションビジネスにPLG戦略を導入すべき理由

なぜサブスクリプションビジネスにはPLGを導入すべきと言われているのか、それは、何度も営業をしなくても、商品の特徴や使い心地を実際に体験してもらうことができますので、より魅力を明確に伝えることができます。

どうしても購入前に抱いてしまう「本当に使いこなすことができるのか」「自分に合うのか」という不安要素を早い段階で無くすことができます。

また、顧客が商品を使用している際にも、「このような機能はいかがですか?」というように、その商品内で訴求したり、顧客の利用傾向から必要であろう機能を予測し、その存在を認知させるメッセージを表示させることで、追加機能の利用を促進させることができます。

このように、商品の価値を実感し、さらにメリットが受けられるとなると、自然と金額が高いプランにも入ってもらいやすくなるのです。

また、営業やマーケティングにおける契約のため、多くのコストが必要であったのですが、これらは既に商品内に組み込まれているため、そのコストを削減することができます。

そしてそのコストを商品開発や機能、アップセルに繋がる動線などを増やしていくことで、よりPLGに磨きがかかっていくのです。

PLG導入のために必要な準備

PLG導入の際、まずはプロダクトドリブンであるために、顧客が一度使わなくなると、成約やアップセルに繋がることがなくなってしまいますので、プロダクトの提供価値を明確な状態で提供することが大切です。

どれだけPLGの仕組みを工夫しても、肝心のプロダクトの価値が低ければ、営業やマーケティングが希薄になってしまい、購入や契約の検討に至ることはありません。

また、多様なマーケティング施策を組み込むことも大切です。

PLG戦略が上手く回っている時は、商品内のマーケティング施策が機能している時ですので、顧客の動きに合わせて商品内にメッセージを表示したり、お得な情報を提示していきましょう。

また、顧客が求める機能が実装されているプランへスムーズに変更するために、顧客の利用方法に応じたアプローチ方法を仕掛けておくことが重要です。

そして、フリーミアムを準備しておくことも大切です。

PLGで推し進めていくためには、プロダクトをどれだけ早く試してもらうことができるか、ということがカギになってきますので、登録の際に手間がかかっていたりすると、利用してもらう確率が低くなってしまうでしょう。

また、ある程度無料の状態で使ってもらわなければ、顧客ニーズに応えることができているか、ということを判断することができません。

あくまでもPLGは、顧客にとって有用なツールであると理解するまでをスムーズにするものが、フリーミアムなのです。

まとめ

以上、サブスクリプションビジネスにPLG戦略を導入すべき理由についてお話させていただきました。

サブスクリプションビジネスは、ユーザー自身がいつでも自由に商品やサービスの契約や解約をすることができる仕組みがありますので、PLGの導入に非常に向いていると考えられます。

よりサブスクリプションビジネスで効率よくビジネスを進めるためにも、ぜひPLGの導入を検討してくださいね。