サブスクは本当に若者に支持されているのか?

サブスクリプションは、デジタルを活用した新しいビジネスモデルとして、若い世代を中心に人気を集めていると思われています。

しかし、実際には、若い世代よりも上の世代の利用が多く、若い世代からあまり支持されていないのではないかとも言われているのです。

そして、これには、現代の若い世代の特徴が関係しているのです。そこで今回の記事では、サブスクの本当の支持層について説明したいと思います。

なお、単品リピート通販についての基礎知識等はこちらの記事にまとめていますので、ぜひ読んでみて下さい。

サブスクサービスの利用者は?

サブスクリプションビジネスは、サブスクと言う愛称で呼ばれ、ここ数年の間に消費者の間に広く普及しました。

特に、動画や音楽などの配信サービスの人気は高く、現在においてもサブスクの代表的なサービスとなっています。

さらに、最近では、様々な分野にこのサブスク事業が広まり、多種多様なサービスが続々と誕生しています。

しかし、サブスク市場が急速に拡大したことにより、サービスが増え過ぎていると言う声も聞かれており、早期に撤退する企業も増えてきているのです。

そのような状況の中でも、好調を維持しているのが、先ほども述べた動画や音楽などの配信サービスです。

そもそも、サブスクは、デジタルと親和性の高いビジネスであり、デジタルコンテンツを配信するサービスは、順調に成長を続けているのです。

このように、サブスクは、デジタルと相性が良く、それゆえに、デジタルを日常的に利用する若い世代から支持を集めていると思われています。

この若い世代と言うのは、デジタルネイティブとも呼ばれ、これからの消費を担う重要な世代です。

多くのサービスがこの世代をターゲットとし、支持を集めることに注力しています。

しかし、実際に、この若い世代がサブスクサービスを利用しているのかと言うと、そうとも言い切れないのが実状なのです。

もちろん、この世代にもサブスクの利用者は大勢いますが、それよりも多くを占めているのは30代から40代の利用者だと言われているのです。

この30代から40代の世代は、もともと消費に積極的であり、自身の娯楽のためにも積極的にお金を使う傾向があります。

一方、若い世代は、全体的に消費に消極的であるとされ、一時の娯楽にお金をかける人が少ないと言われているのです。

若い世代はサブスクを利用しているのか?

サブスクは、消費者のニーズが、モノを所有するよりも利用することに変化していることから、広く普及したサービスです。

従来のように、モノを購入し所有するよりも、手軽に、お得に利用することができることで、若い世代の支持を集めることができると考えられているのです。

しかし、実際には、若い世代はどんなに手軽であっても、お得であっても、これらのサービスを利用することにそれほど積極的ではありません。

現代の若い世代は、消費に対し、堅実な考えを持っています。

その商品やサービスが本当に自身に必要なものかどうかを熟考し、その上でお金を出すべきかどうかを判断するのです。

ただし、堅実ではありますが、吝嗇ではありません。

自身に本当に必要となれば、ためらうことなくお金を使います。

一方で、必要がない、もしくは必要かどうか分からないと判断した場合には、いくらその商品やサービスがお得であっても、安易にお金を出すことはしないのです。

サブスクサービスの多くは、日常生活を豊かにする商品やサービスであり、必ずしも生活に必要とは言えませんし、代表的な動画や音楽配信、雑誌や漫画などの配信サービスも娯楽であり、生活に必要不可欠なわけでありません。

そのため、このようなサービスは、若い世代全体から圧倒的に支持されることは考えられないのです。

これは、先ほども述べたように、この世代は消費に対し堅実であることが大きな理由の一つですが、他にも大きな理由があるのです。

それが、この世代が、自身の嗜好や関心を何よりも優先する傾向があるということです。

これまでは、大多数の消費者のニーズが優先され、ニッチなニーズは黙殺されることもありました。

しかし、現在は、個々に嗜好や関心が異なるのは当たり前の事と考えられるようになっており、嗜好や関心が細分化されているのです。

これは若い世代になればなるほど顕著となっています。

それ故に、大多数に向けたサービスには関心を持たない人も多いのです。

まとめ

このように、現代の若い世代は、これまでとは異なる考えを持っています。

デジタルに精通しているため、デジタルを活用したサブスクのようなサービスに抵抗を感じることはありませんが、それだけでは、この世代を取り込むことはできないのです。

実際に、サブスクサービスにおいても、若い世代の利用を見込んでいたものの、圧倒的に若い世代の利用が多いと言う状況ではありません。

この状況を変え、若い世代からの支持を得るためには、お得で便利と言うだけではなく、個々のニーズに合わせたサービスを提供することが必要なのです。